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【週末投稿】つれづれ有用植物#04(コショウ属:コショウと矮性コショウで思う事)

世界で栽培されているコショウ。食卓や外食で普通に使っているスパイスですから、知らない人は居ないほど有名です。コショウは熱帯植物で高温多湿の気候を好みますので、日本では一般的に栽培は困難ですが、一部地域では商業栽培にチャレンジしている所もあります。以下の所でフロンティアな活動を見る事が出来ます。

・千葉大学 環境健康フィールド科学センター 花卉・苗生産部
botanic ブログ(沖縄)
ADAファーム(沖縄)

本州では温室で育成してもなかなか結実が難しいとの情報もありますが、PinguBanana は粛々と関東でコショウ栽培にチャレンジしています。

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現地では挿し木で苗を増やし、3年目から結実すると言わています。私の所(関東)では挿し木で根が出る所までは確認できています。しかし3年以上育成していますが、結実までは至っておりません。冬はサランラップでミニチュア温室を作って越冬させて、家庭育成レべルでは通年栽培は成功しています。梅雨の時期は良く成長しています。来年の外だし以降の時期(5月)では過湿に重点を置き、ミスト発生器による過湿を試してみたいと思っています。

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【家内越冬のため、湿保護のためラッピング保護を実施】

ここ数年前から新しい矮性コショウ苗が日本で販売されました。流通名は「ドワーフ・グリーン・ペッパー」というものです。30cmくらいの苗でいくつかのネット園芸ショップから販売されていました。

購入して育成してみると、関東でもその年から穂が出来て開花し結実しました。収穫して日本で入手困難なグリーンペッパー(乾燥する前の、生のコショウ)を堪能する事ができました。これ種は矮性でもあり、関東の一般家庭でも収穫できるので、日本の商業栽培に適していると考えられます。

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【関東で結実した、ドワーフ・グリーン・ペッパー】

この種はネットで調べる限り、海外ではほぼ見かけない容姿なので、もしかしたら日本で品種改良がされたものなのかもしれません。しかしミステリアスなのは、今年は一切どこのショップからも販売されておらず、多くのショップは10月の時点で、その商品ページを削除し始めているという事なのです。そして種苗法関連特許も探してみましたが、該当しそうな植物はみつかりませんでした。謎の多いドワーフグリーンペッパーです。

この矮性コショウは一度育成に失敗して、再度購入した株です。現在は販売されていませんので、枯らせない様にがんばるしかありませんが、育成情報の乏しい種でもありますので、難しいです。






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