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【週末投稿】つれづれ有用植物#156(クルミ科クルミ属:クルミ)

クルミはナッツ類として有名ですね。
クルミはクルミ属の落葉高木の総称として呼ばれ、世界では数百種類あると言われています。

クルミの樹高は 8m から 20m くらいまで高くなります。
5月から6月にかけて開花し、その後に直径3 cm程度の仮果と呼ばれる実を付けます。

日本で自生しているクルミの大半は「オニグルミ」という種になります。縄文時代からオニグルミの実が出土している事から、食料として利用されていたと考えられています。

オニグルミの核はゴツゴツとして非常に硬く、種子(仁)が取り出し難いです。山菜採りとして、地上に落ちた実を拾ってナッツをして食べた方も多いのではないでしょうか。

私たちが一般的にお店で購入するクルミは、「カシグルミ」や「シナノグルミ」で、こちらはオニグルミと違い、核果同士を縦筋に合わせて手の腹で押したり握り潰せば、容易に割れるそうです。

【オニグルミの実】
【カシグルミの実】

オニグルミは川辺に生えている事が多く、実を川に落として遠くへ種を運ぶ戦略を採っていると言われています。


さて、クルミは実を食用にする以外にもいくつか用途として利用されています。

■木材として
木質は重硬で衝撃に強く、強度と粘りを有し、狂いが少なく加工性や着色性も良いという特性を持ちます。
落ち着いた色合いと重厚な木目から、高級家具材や工芸材に用いられてきたそうです。チークやマホガニーと共に世界三大銘木の1つに数えらています。
※持続的な伐採が行われた結果、良質なクルミ材を製材できる大木が枯渇気味になっているそうです。

■油として
実から採れる油は食用にされる他に、乾性油としての特徴があるので木工製品の仕上げ用や油絵具の成分として使われるそうです。
PingBanana は過去に乾燥したオニグルミの実を、ガスレンジの炎の上に置いてどうなるか実験した事があります。継ぎ目の所から花火の様な強い炎が出て強い火力だった記憶があります(笑)。

■染料として
樹皮、緑葉、また青いうちの果皮を使います。
採取する時期や媒染剤により多少色味が違ってきますが、黄味の茶色、濃い茶色、赤味の薄茶色、小豆色、黒味の赤茶色に染まるそうです。

■研磨剤として
殻は、工業用研磨剤や自動車のタイヤやブレーキの材料などに利用されています。

■併せて読みたい (Let's Green Life)
クルミというナッツ、ウォールナットという銘木。

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