【週末投稿】つれづれ有用植物#169(イグサ科イグサ属:イグサ)
畳表や御座の原料として、私たちには馴染みのある「イグサ
」をご紹介します。「イ」とも呼ばれます。
日本、朝鮮半島、台湾、中国の湿地や浅い水中に分布している多年草です。
先の尖った細い茎ばかりの様に見えますが、分類上は花茎にあたります。
茎は地下茎で泥の中で短く這う様に成長して多数の花茎を地上に伸ばします。
5月頃になると PinguBanana 宅(関東)で花が咲きました。
(主な生産地は熊本県になります)
イグサは様々な用途があります。
以下みて行きましょう。
■畳表、御座など、工芸品など
最近は畳がある家が少なくなってきましたが、フローリングの一部に利用する方法や、様々な色に染めた御座などを使って工芸品などに利用されています。ちまきを包む笹の葉を縛るヒモもイグサなんです。意外と身近ですね。
■漢方や健康食品として
イグサ科のイグサ(イ)の茎の髄を乾燥したものを、トウシンソウ(燈心草・灯心草)と呼びます。利水、通淋、除煩の効能があり、膀胱炎などによる排尿障害に用いられるそうです。
イグサはビタミン類やミネラル、葉酸、食物繊維を含み、加工すれば食用にもなります。イグサの粉末を使ったアイスクリームなどがあるそうです。
■火を使った明かりに利用
かつて油を燃やす燈火で明りを採っていた時代にこの花茎の髄を燈芯として使ったそうです。今でも和ロウソクの芯に利用されています。
先ほどご紹介したトウシンソウ(燈心草・灯心草)という名前は、イグサの別名なんです。
イグサの香りは人をリラックスさせる効果がある事から、利用方法の研究もされているようです。
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