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【週末投稿】つれづれ有用植物#13(トウダイグサ科:イモノキ属 キャッサバ)

冬は15度以上であれば露地栽培できるキャッサバ。実は今流行の「タピオカドリンク」に入っている、丸いゴロゴロ(タピオカ)の原料です。タピオカ(キャッサバの別名)は、中南米が原産で、広く熱帯で栽培されている食用作物で、痩せた土地でも良く育ち、干ばつでも地下部分は生き残り、単位当たりの収穫量がとても良い事もあり、世界的に栽培されています。

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この様な特性のため、雨量が多く、河川で作られた肥えた土地が多い日本で栽培されるニーズが無かった為に(日本の土地に根差した美味しい芋類があるから)、日本で一部生産されてはいますが、市場で目にすることはまずありませんでした。しかし単位面積あたりの収量の多さや、やせた土地でも栽培でき、さらにでん粉が豊富なことから、バイオエタノールやバイオプラスチックの原料など、炭素資源としての利用が増えてきました。


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キャッサバは大きく「甘み種」と「苦み種」に分類され甘み系は主に食用に加工され、苦み系は大きな塊根を作るため、デンプン源作物として栽培されています。どちらもシアン化合物(青酸配糖体)という強い有毒成分が含まれるため、皮と芯を除去し、加熱・水洗いで毒抜き処理をしないと食べられられません(甘み種は毒が少ないと言われていますが、除毒処理は必要です)。日本では生の状態での輸入が禁止されていますが、種による入手は可能です。後程ご案内しますが、挿し穂による増やし方が一般的です。

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さて、私たちがよく購入するタピオカドリンクに入っているタピオカは、これらの除毒処理をした後、粉のでんぷんから「タピオカパール」を作るのですが、「タピオカ」と言いながら、片栗粉だけで作っているものもある様です。ちなみにタピオカドリンクに入っている黒いゴロゴロは、黒糖で色付けされています。もともとのタピオカパールは白または透明に近い感じになります。

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日本でキャッサバの加工された粉を入手するのは、簡単なのですが植物として入手するには、いくつかの方法があります。
一つは種を海外から輸入する方法です。Amazon から輸入が可能です。観賞用に班入りのタピオカや一般の種など、いくつか入手する事ができますが、種は蒔いた年は収穫が出来ないと考えてください。一般的には挿し穂を入手して1年から数年かけて地下茎の太った根塊を収穫するイメージとなります。一般的には挿し穂を国内で入手する方法です。メルカリ や Yahoo!オークションで入手する事ができますので、検索してみてください。

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世界的な需要を見越して、耕作機械の KUBOTA さんが耕作機械を開発しています。

PinguBanana はキャッサバを育成した事がありませんが、今年はぜひトライしたいと思います。関東地方では冬は越冬のために、鉢植えして家に取り込む必要があると考えています。

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