タオル(ショートストーリー)
私の住んでいるアパートには風呂が無い。
なので、斜向かいにある銭湯を利用している。この辺りの少し古いアパートには風呂が無いところが多い。銭湯でのふれ合いは結構気に入っている。顔馴染みも増えた。
ある日、番台で料金を払った後にタオルを忘れた事に気づいた。
今日の番台には、いつものおばあちゃんでは無く若い女性が座っている。お孫さんだろうか。
「すいません、タオルを忘れたので一枚ください」
「ちょっと待ってくださいね」そう言って彼女は番台の周りを探してくれたがなかなか見つからな