めい

おばあが何を書くのかな? 行き当たりバッタリなものが多いですが、世代の違いの面白さはあ…

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おばあが何を書くのかな? 行き当たりバッタリなものが多いですが、世代の違いの面白さはあるカモ?(2023年5月に古希を迎えました)まあ、ヨッタラヨッタラやっております。 興味のある方、それほどでもない方、お暇な方、読んでくださると嬉しいです。よろしくお願いいたします。 めい

マガジン

  • シロクマ文芸部

    小牧幸助さんの企画に参加させていただいています。毎週木曜日にお題(書き出しの言葉指定)が発表されます。 参加資格は、一人以上の方にコメントをする事です。

  • 毎週ショートショートnote

    たらはかにさんの企画です。410文字ほどの世界。お題は毎週日曜日に出されます。

  • 企画への参加

    小説、エッセイ、俳句etc

  • ショートストーリー

    短い創作小説を置いています。

  • 爪毛の挑戦状

    爪毛川太さんの企画です。 410文字の世界。お題は固定です。選ぶのはあなた。

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  • 固定された記事

新鮮な霊と旅の霊

60になった時、ふと思った。 世界一周の旅をしてみたいと。 世界一周どころか、日本から出た事も無いのだ。 必ず実現させよう。 そう思ったのに、あっという間に時は過ぎた。 70になった時、ふと思った。 日本一周の旅をしてみたいと。 日本一周どころか、生まれた県から出た事も無いのだ。 必ず実現させよう。 そう思ったのに、あっという間に時は過ぎた。 80になった時、私は死の床にあった。 ああ、何とつまらない人生だ…。 涙が溢れた時、私は終わった。 私は立ち上がった。姿は変

    • 海の日のシール シロクマ文芸部

      海の日を買った。海の日のシールを。 たまの贅沢は心を豊かにすると、今は亡き母も言っていた。 正直に言うと、私が買って来た海の日は、少しだけ汚れていたので一割引だった。それでも私にとっては贅沢品。カレンダーと睨めっこする。 よく考えて、7月31日に海の日のシールを貼った。 私にはどんな海の日が用意されているのだろう。 ワクワクが止まらない。 7月31日になった。 だが何も始まらない。そのまま24時間、海に関するような夢でさえ見なかった。私は粗悪品を掴まされたのか、少しの汚れが

      • 海のピ 毎週ショートショートnote

        難破船にピアノが一台。 ピアノは注文主のところに届くことは無く、何年も海の底の船の中にいた。 ピアノは自分が楽器であることも忘れていた。 ただ、注文主の娘と新しい人生が始まることを楽しみにしていたことは覚えていた。 ピアノを梱包していた木の箱もいつしか無くなり、ピアノの蓋は開いて鍵盤が露わになった。勿論ピアノが歌うことは無い。 時々、海の生き物たちがピアノの周りを通り過ぎることもあるがそれだけの事だった。海の生き物にしてもピアノが何なのか知る者は無く、ただの変わった岩のよう

        • 夏の精 シロクマ文芸部

          夏は夜にやって来る 月の明かりに照らされて 薄紅色の花一輪 庭の隅に隠れるように咲いていた あなたの名前は? 「うふふぅ」 そう応じたのは 花ではなく 花の中にいた 小さな小さな女の子 あなたは花の精? 女の子はかぶりを振る これ以上尋ねることは何もない 黙って女の子を見守った ツバメが姿を見せるはずだと思う 見届けたいと思う 白々と夜が明ける 思った通りツバメが現れた 東の空に見事な曲線を描きながら 振り向けば 小さな女の子は 大きな女の子になっていた ツバメを

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          彦星誘拐を企てた織姫妖怪の物語 毎週ショートショートnote

          彦星と織姫は天帝の怒りを買い、後悔と反省をしていたが天帝は一向に許してくれない。 これをチャンスと思った妖怪がいた。 その妖怪は彦星に横恋慕していて何とかこの機に彦星を手に入れたいと思った。 妖怪は織姫に化けると彦星に近づく。 『彦星様、父が許してくれました』 妖怪織姫はそう言うと楚々と彦星の胸に。 彦星は多少の違和感を感じたが、織姫の新たな魅力と思い虜に。 妖怪は自分たちの新居とだまし彦星を自分の住居に連れ去った。 織姫はそんな事とは露知らず、一心不乱に愛しい彦星のた

          彦星誘拐を企てた織姫妖怪の物語 毎週ショートショートnote

          白いワンピの女の子 青ブラ文学部

          もう白いワンピの女の子の話なんて止めてちょうだい。 私は見たくもないし聞きたくもないんだから。 いつも私を怖がらせて楽しんでいるなんて悪趣味! ホント最低! え? 昨夜も見たの? 至近距離で? 顔もはっきり見えたの? 美人だったって? フ~ン……。 彼、見る目あるのね。 結構いいヤツ? だけどさあ… 私ってわからなかったのかしら。 と言うより…… 私彼に会ったかしら。 了 170文字 山根あきらさん いつもありがとうございます。 今回も参加させて頂きます。どうぞよろし

          白いワンピの女の子 青ブラ文学部

          見かえり美人 シロクマ文芸部

          手紙には簡潔に結婚の報告だけが書いてあった。 ずっとあなたからの連絡を待っていた私には青天の霹靂だった。いや、こうなる事はわかっていた。 メールでも、電話でも無く、手紙であったことにむしろ驚いた。 封筒に貼られていたのは見返り美人の切手。封筒には消印が無かった。通りかかったついでに、或いはポストに投函するより私の家の郵便受けに直接入れる方が遠回りにならなかったのかもしれない。あなたの実家はここからさほど遠くないところにある。 この家の前をあなたが通ったのだと思えば、追いかけ

          見かえり美人 シロクマ文芸部

          発砲通報プロ 毎週ショートショートnote

          発砲音が鳴り響く。組織の防音設備の完備した一室。 発砲したのは私では無い。妻だ。 彼女も私もエージェント。新しい武器の試し撃ち。 「どうだい?」 私の質問に彼女は 「今一つね」 彼女は肩をすくめた。 表には出ないが我々にも生活がある。善良な市民としての顔も必要なのだ。二つの顔を持つことに、私たちは疲れを感じ始めていた。40歳も目前だ。転職して新しい人生を歩みたい。正直な話。 私たちはそれとなくボスにぼやいた。 下手をすれば、どんな仕打ちを受けるかわからない。 ところがボ

          発砲通報プロ 毎週ショートショートnote

          雨の七夕 青ブラ文学部

          乙姫が特別な携帯電話で呼び出したのは織姫。 「ねえ、織ちゃん。もう7月になったわね。今年も七夕パーティーのご招待ありがとう」 「乙ちゃんも出席してくれるわよね」 「もちろんよ、何か素敵なプレゼントをって思っているのだけど欲しいものある?」 「そうね、乙ちゃんのプレゼントなら何でも嬉しいけれど……」 「織ちゃん、はっきり言いなさいよ、遠慮なんてしないでね」 「実はね、乙ちゃん。私ボーイフレンドが欲しいの。一年に一度会えるかどうかって彼氏、寂しすぎるわ」 「そうよね。私の彼氏

          雨の七夕 青ブラ文学部

          一方通行風呂 毎週ショートショートnote

          私の家は旅館。 両親は私の事は松子さんに任せっきり。だから私は松子さんに育てられたようなもの。 松子さんは、ちょっと不思議な人だけれど、とても優しいお姉さんで私は大好き。 私が12歳になった時、松子さんは言った。 「私の本当の名前は、ジュジュラというの」 『松子』は働くときの名前だと知っていたけれど。ジュジュラって外国人の名前みたい。でも詳しく聞いてはいけない気がした。 松子さんは、私の誕生日のお祝いに不思議なものを見せてあげるって言ってくれたの。 私と松子さんは大露天

          一方通行風呂 毎週ショートショートnote

          ラムネ シロクマ文芸部

          ラムネの音が甦る。瓶の中で不思議な音を私に聞かせてくれたラムネを手にし、喉を鳴らして飲み干したあの日。幼い日の出来事。 瓶の中のビー玉は、選ばれし者のように殊更その存在をアピールする。 その形で、その色で、その音で。私はラムネの中のビー玉が欲しいと思った。 ビー玉は狭い瓶の中のさらに狭い場所で窮屈そうにしていた。私はビー玉に同情をしていたのだろうか。そしてビー玉が私に助けを求めているような気がしたのかもしれない。 瓶の中にビー玉が入ったのだから、出ないはずはないと単純に考え

          ラムネ シロクマ文芸部

          コンプラ不倫 毎週ショートショートnote

          不倫は文化だと言った男がいたわよね。 会社において不倫は御法度。そもそも不倫自体あってはならない。だけど禁断の木の実の甘い誘惑。甘い罠。あなたは、あなたの夫は大丈夫かしらね。 企業の機密を聞き出す女、ハニートラップも紛れているかもしれない。色恋には注意が必要なのよ。 高額な金銭を得るには、それなりの手練手管は必要不可欠。 大企業にはこういう部署は必ず存在する。人知れず存在する部署ではあるけれど。 なぜ私がそんなことを知っているのかって? 昔、私はその部署に所属していた

          コンプラ不倫 毎週ショートショートnote

          天ぷら不眠 毎週ショートショートnote

          あたしゃ料理が嫌いでね。だから結婚なんてメンドクサイことはしたくなかったんだ。だけど仕方なく見合いで結婚したんだ。もう50年も前さ。 夫は料理下手のあたしに文句も言わなかったんだけど。死ぬ前にあたしの天ぷらが一度食べたいと言うんだよ。出来たら美味い天ぷらをね。そうしないと死んでも死にきれないってさ。 50年も文句も言わずにあたしの料理を食べてくれたのだから、一度くらいはって思ってね。悔しいけど隣のおばあに天ぷらの作り方を教えてもらうことにしてね。隣のおばあは料理上手だそう

          天ぷら不眠 毎週ショートショートnote

          一週間 シロクマ文芸部

          月曜日なので お月様にもらった黄色のワンピースを着た 火曜日は 火にもらった赤いワンピースを着る 水曜日は 水にもらった水色のワンピースを 木曜日は 木にもらった緑色のワンピースを 金曜日は 金星にもらった金色のワンピースを 土曜日は 土にもらった茶色のワンピースを そして日曜日 私はあなたにもらった白いドレス風ワンピース あなたは借りたライトグレーのタキシード 二人で紙吹雪の中を歩こうと あなたは言ってくれるかしら #シロクマ文芸部 #ショートストーリー

          一週間 シロクマ文芸部

          隔週警察 毎週ショートショートnote

          毎週警察と隔週警察の両方がある。 毎週警察は犯罪の多い地域では不可欠。犯罪が少ない地域では隔週警察で事足りる。なので、隔週警察は二箇所の駐在所を隔週勤務する。 隔週警察にもパトカーはあるが、大抵は自転車で間に合う。事件などそうそう無い。たまに果実等の収穫期に都会からよからぬ輩がやって来るくらいだ。 時には夫婦喧嘩の仲裁に赴く事もあるが、駐在所日報には少し大袈裟に記述しておく。犯罪になりそうな状況を止める事ができた、とか。 都会の職務は命を削る。そんな都会の署員が短期間出張

          隔週警察 毎週ショートショートnote

          スキャンダルへの第一歩 青ブラ文学部

          あのね、健太君て酷いのよ。 私と結婚するって言ったから、私ね、パパとママに話したんだ。なのに、健太君、真理ちゃんと結婚することにしたって。私、パパとママに言わなきや良かった。なんだか恥ずかしい。 これって失恋って言うんだって。マナちゃんが昨日教えてくれたの。 幼稚園に行くの嫌になったって言ったら、マナちゃんが 「陽ちゃん、良いこと教えてあげよっか」って言ったの。 「あのね、内緒なんだけど。絶対、誰にも言わないでよ」ってね。 「あのね、真理ちゃんには好きな人がいるのよ」

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