ひとりぼっち 青ブラ文学部
キツネの花嫁さんは泣いていた。お婿さんになるはずのキツネは目の前で銃で撃たれた。お婿さんは大きく宙返りをするとそのまま倒れ、もう二度と起き上がらない。
キツネの花嫁さんは、駆け寄ることもできずに、ただ息を殺し隠れることしかできなかったのだ。
キツネのお婿さんは、猟師の肩に担がれ山から姿が消えてしまった。
これがお婿さんを見た最後。
キツネの花嫁さんは、一生懸命作ったお花のベールをそっと外したのだった。
それからキツネの花嫁…いや、キツネさんは泣いて暮らしました。
何日も何日