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日独コラボ映画「Perfect days」を見た感想

ドイツのヴィム・ヴェンダース監督、役所広司が主演の映画「Perfect days」を見てきました。この作品で、役所広司はカンヌ映画祭で最優秀男優賞を受賞したそうです。日独コラボと聞いては在独日本人としては見逃せません。早速、日本人のお友達と日本語のオリジナル版でドイツ語の字幕付きの映画が見られる映画館を選んで行ってきました。

役所広司が演じる平山は東京の公衆トイレの清掃員です。映画では平山の淡々とした日常生活が描かれています。決して豪華な生活ではないのですが、毎日丁寧に生きていて、平山の生き方に共感が持てました。トイレ掃除という、あまり外聞のよくない仕事なのに、平山の仕事への向き合い方は真剣です。プロフェッショナルな清掃員で、自分の仕事に誇りを持っています。私はその姿勢に感銘を受けました。

淡々とした生活の中にも、彼なりの楽しみがあります。趣味の写真だったり、夜の読書だったり、車の中で聞く洋楽だったり。世間の流行とかではなく、「自分の好き」や自分の軸を持っていて、素敵な生き方だなと思いました。

主題歌の「パーフェクトデイズ」や挿入歌の「フィーリンググット」がすごく良かったです。60年代の洋楽です。どちらの曲も、人生は素敵だと思わせてくれる歌詞です。「人生全てが薔薇色というわけではないけど、それでも人生は素敵だ」という映画のメッセージに通じるものがあると思いました。

平山は独身だけど、自分の体や服をいつも清潔に保っています。そして、その部屋は掃除が行き届いています。淡々とした毎日だけど、毎日同じというわけではなく、いい日もあれば、良くない日もあります。

映画は淡々としているので、「涙なしでは見られない」とか、そういう映画ではないのですが、後からジワジワと良さが感じられる映画です。「生きる」とはどういうことかを考えさせられる映画でした。お金や世間体のいい仕事などなくても、自分に満足して幸せに生きている男の日々の話でした。

映画の予告編はこちらです。

オフィシャルサイトはこちらです(このサイト、本のように動くのですね。驚きました。)

じんわりと感動するお薦めの映画です。まだの方はぜひ見てみてくださいね。

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