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カタールW杯をガチ予想してみた【A組】

もうすぐ、4年に1度のお祭りWord Cup2022カタール大会が開幕します。
各国の威信と誇りをかけた熱い1ヶ月になることは間違いありません。
社会人になって初めて迎えるWorld Cupであってもこれまで通りの熱量で追うつもりです。

かれこれ海外サッカーを10数年追いかけ、欧州以外のサッカーも幅広く追っている筆者のガチ予想含めた、私情込み込みのガイドブックです。

それでは、まず【Group A】をどうぞ。

【下馬評】

大本命で突破がほぼ確定なのが、オランダ
戦力的に見ると2番目に抜けるのはセネガルと言いたいところだが、アフリカあるあるの個人能力がそのままチーム力に反映されないという点、圧倒的なCFが不足している点、守れるが点が取れないという傾向から、マイナス査定。
開催国カタールは、チームの練度では戦えるものの、各選手のミクロな部分ではまだまだである印象。ホームの地の利を味方につけるような開幕戦にできれば、そのまま突っ走れるか。最終節時点で突破を決めた状態のオランダであればより追い風に。
最後に2位抜けに推したいのがエクアドル。センターラインには世界レベルの選手を擁しており、しぶとさ、ミクロの局面でのバトル、目の前の1ポイントへの謙虚さ、これらの数値では表現できない力が最後の椅子を奪うと信じたい。

Group Aのガチ予想

【日程】

①11/21🇶🇦vs🇪🇨、🇳🇱vs🇸🇳
②11/25🇶🇦vs🇸🇳、🇳🇱vs🇪🇨
③11/29🇶🇦vs🇳🇱、🇪🇨vs🇸🇳

カタール🇶🇦(開催国枠)

●初出場
●FIFAランキング:49位
●前回成績:アジア予選敗退(最高成績:アジア予選敗退)
●予想フォーメーション(3-1-4-2)

3-4-1-2

今大会は、初めての中東開催であり、欧州クラブカレンダーのど真ん中に組み込まれる初めての大会でもあります。これまで中東の影響力は、クラブシーンに留まっていましたが、遂に代表シーンにも影響力を与えるまで強大なものとなりました。2010年にカタール大会開催が決定してから、国家主導でアスパイアアカデミーをはじめとするサッカー事業をサポートしてきており、クラブを通じた国家全体のサッカーの底力を向上させることを主眼に強化が進められてきました。豊富な資金力を活かした最先端の施設を整備し、スペイン流の育成・サッカースタイルを全世代共通で一気通貫でコピーしてきました。

その一定の結果として示されたのが、記憶にも新しい2019年アジア杯優勝です。3年後の晴れ舞台を見据えアスパイアアカデミー出身者をずらりと揃え、まるでクラブレベルのような連携で可変フォーメーションを操り、準決勝では韓国、決勝では日本と、アジアの盟主を完膚なきまでに叩きのめしました。

その後は、コパアメリカ等に参加しましたが、予選免除のため、公式戦での腕試しの機会は限られてきており、親善試合を見る限りでは上積みはなく、むしろサッカースタイルは守備的な5バックにマイナーチェンジしている印象です。自国開催かつ全選手が国内組ということで、大会前の合宿を長めに用意できるアドバンテージを活かしながら、世界基準のチームに間に合わせてくるはずです。未だに謎の多い開催国カタール。全ては自国開催のワールドカップのため。その集大成が遂にベールを脱ぎます。

【攻撃のキーマン】

◆アルモエズ・アリ(FW)

●1996/08/19 180cm/68kg
●74試合/35得点
●所属:アル・ドゥハイル🇶🇦
2019年、アジア杯得点王。多彩なシュートパターンと脅威の身体能力で無理な体勢からでもシュートを狙うことができるアジアトップレベルのストライカーです。アジア杯決勝のDF吉田を背負いながら、ゴールに背を向けた状態でのバイシクルシュートは日本国民の脳裏にこびりついているはず。最近は代表が5ー3ー2を採用しており、2トップを組むFWアクラム・アフィフとのコンビネーションも良好で、相棒のチャンスメイクをいかにゴールに結びつけられるか、自身の爆発が開催国の生命線となりそうです。クラブシーンではFWオルンガとコンビを組み、現在西地区Round of 16にも残っていますので浦和レッズは彼が天敵アル・ヒラルをやっつけること祈りましょう。

【守備のキーマン】

◆ブレアム・フーヒー(CB)

●1990/09/07 183cm/76kg
●99試合/21得点
●所属:アル・サッド🇶🇦
自慢の可変システム(3-1-4-2または5-3-2)の最終ラインの真ん中で構えるリベロCB。サッカーIQが高く、読みを生かしたポジショニングに優れています。守備のみならず攻撃のスイッチになることが求められており、足下の技術にも優れており、DMFで起用される事が多いマティボやブディアススとのポジションチェンジ等にも対応する柔軟性も備えています。さすがにW杯では、守備に専念することになりそうですが、彼からの攻撃のスイッチとなる縦パスも見ものです。

オランダ🇳🇱(欧州予選G組1位)

●2大会ぶり11回目
●FIFAランキング:8位
●前回成績:欧州予選敗退(最高成績:準優勝,‘74,’78,2010)
●予想フォーメーション(3–4-1-2)

3-4-1-2

前回大会はまさかの欧州予選敗退。しかしながら第1回Nations League決勝進出を契機に復活の流れを引き寄せました。アヤックス、PSV、フェイエノールト等のタレントが国内リーグ、欧州カップ戦を経て、海外移籍を果たし、代表にその力を還元しました。伝統的な4-3-3で戦うスタイルをオプションに格下げし、最近は3-4-1-2を主戦としています。3バックに変更してからは8戦6勝2分と成績も上向き、第3回Nations Leagueはファイナルステージ進出を決めました。元々CBは層が豊富で、足元の技術に長けた選手を多く抱えるため、後方のビルドアップで立ち位置で数的優位を作りながら、サッカーIQの高い選手らが局面によって立ち位置を変える3バックは合理的なシステムであるのは間違いありません。純粋なCBはファンダイク、デリフト、デフライ、アケとすでに4人揃えています。またSB兼CBとなりうるのは、ティンバー、マラシア、ブリント等多士済々です。また、3バックとすることで強力なWBドゥンフリースが生きてきます。ファーサイドで待っている彼はどの国を相手にしても脅威を与えられます。
3度目の登板となったルイス・ファン・ハール監督は、前回指揮したWCでは消極的な理由で3バック(5バック)を選択しました。今大会はある意味で積極的に伝統の4-3-3を捨て、3バックで挑みます。今大会はブラジル大会のようなロッベン、V・ペルシーら圧倒的な個という点では見劣りしますが、FWベルフワイン、ガクポ、デパイらの速攻は見ものです。また、ファン・ハールは今大会で健康上の理由から退任が決まっており、有終の美を飾ろうと充実した雰囲気がオランイェから感じられます。

【攻撃のキーマン】

◆フレンキー・デ・ヨング(CMF)

●1997/05/12 180cm/74kg
●44試合/1得点
●所属:バルセロナ🇪🇸
アヤックス産の現代表の最高のタレント。センターラインであればどのポジションでもこなせるサッカーセンスと足元の技術、状況判断は素晴らしく、絵になる選手です。最終ラインからのキャリーもさることながら、ビルドアップの出口になる役割で最も輝きます。3バックの可変も彼の立ち位置によって変化することからも、絶大な信頼を得ている証です。最高のタレントである宿命ですが、本大会ではトイレにもついてくるレベルでのマンマークに苦しむことが予想され、それを逆手に取ったポジショニングでチームを助けることも必要になるでしょう。オランダでの試合では彼の立ち位置に注目です。

【守備のキーマン】

◆ネイサン・アケ(LCB)

●1995/02/18 180cm/75kg
●27試合/3得点
●所属:マンチェスター・シティ🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
ファン・ハール監督は元々クライフが昇華させたトータルフットボールの原理主義者であり、LCBには必ず左利きを配置するという信念があります。その彼が監督になってから、これまでの序列を覆したのが、CBネイサン・アケです。元々チェルシーでPLデビューしましたが、恒例のローン地獄に陥りましたが、ボーンマスで定位置を掴み、今はそこでの活躍が認められマン・シティに所属しています。LSBをこなすほどの機動力も兼ね備え、ボールの扱いにも特徴がある現代的なCBです。もちろんCBとしての1on1の強さや鋭い読みからのインターセプションもお手のもので、守備のみならず、ファン・ハール式の3バック戦術的なキーマンです。

エクアドル🇪🇨(南米予選4位)

●2大会ぶり4回目、
●FIFAランキング:44位
●前回成績:南米予選敗退(最高成績:ベスト16,2006)
●予想フォーメーション(4-3-3)

4-3-3

日本には馴染みのない謎の国という印象が強いのではないでしょうか。エクアドルの相性はLa Tri(三色の意)で黄色ベースの赤、青と一度見たら忘れないユニフォームカラーが特徴です。また、初出場は2006年ドイツ大会で、コパアメリカではベネズエラと共に1度も優勝したことがないサッカーの歴史は浅い国です。しかし、2000年以降の6大会で4回目の出場ということで激戦の南米予選を高頻度で勝ち抜いている力は侮れません。まあ、だいたい南米予選を勝ち抜く時は、高地に位置する首都・キトでのホームで無類の強さを発揮してアウェイではまずまずな結果を残す内弁慶さが特徴です。まさに今大会予選も同じくアルゼンチン、ブラジル含めホームは無敗でした。基本的にエクアドルの選手はアメリカ大陸でプレーしており、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、アメリカとタフなリーグで活躍しています。ここ数年でアメリカ大陸からのステップアップのケースも増えてきています。また、自国クラブのインデペンディエンテが抜本的な育成改革を行い、カイセド(CMF)らを排出しています。
4-3-3をベースに相手を自由にプレーさせない球際が激しいことが徹底されハイテンポなサッカーに持ち込みます。失点が少なくバランスの取れたチームですが、得点の再現性という点では乏しいのが現状で、FW陣の個人技またはセットプレーと得点パターンは多くありません。チームの練度は高く、老獪に闘うことを厭わない謙虚な選手が多く、世界を驚かせる準備はできています。

【攻撃のキーマン】

◆エネル・バレンシア(CF)

●1989/1/04 174cm/74kg
●72試合/35得点
●所属:フェネルバフチェ🇹🇷
日本での彼の印象は、9月の代表ウィークで途中から出てきたPK失敗した人、という印象でしょうか。クラブシーンでは、エメレク(エクアドル)→パチューカ(メキシコ)→ウェスト・ハム(イングランド)→エバートン(イングランド)→ティグレス(メキシコ)→フェネルバフチェ(トルコ)とかなり奇妙なキャリアの持ち主です。代表ではエクアドル史上最多得点記録を持ち、歴代最高のストライカーとして人気を博していましたが、得点力不足が嘆かれて久しいエル・トリではスケープゴートにされています。ボックス内外問わず勝負できるストライカーで、身長は高くありませんが、跳躍力を活かしたヘディングも得意です。ボックス内での仕事に専念できる状態をチームとして作れるかが鍵になりそうです。

【守備のキーマン】

◆モイセス・カイセド(CMF)

●2001/11/02 178cm/73kg
●23試合/2得点
●所属:ブライトン🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
エクアドルの名門インデペンディエンテ出身のナンバーワンプレーヤー。球際で滅法強く、ボール奪取後の配球にもセンスが光ります。特に球際では相手との距離の詰め方が素晴らしく、まさにボールハントという言葉がぴったりです。加えて20歳とまだ若くこの先10年はエクアドル代表を引っ張る存在といえるでしょう。1つ注文をつけるとすれば、ゴール前でのクオリティです。ファイナルサードにおけるボールスキルやイマジネーションではまだまだですが、持ち前の運動量を生かした試行回数を増やすことでカバーできそうです。代表ではクラブ以上の活躍が求められます。来夏移籍市場では人気銘柄間違いなしで、今大会WC次第では、国外ビッグクラブからも声がかかるかもしれません。エクアドルの公用語はスペイン語ですしね。

セネガル🇸🇳(アフリカ予選突破)

●2回連続3回目
●FIFAランキング:18位
●前回成績:GL敗退(最高成績:ベスト8,2002)
●予想フォーメーション(4-3-3)

4-3-3

初出場で前回大会優勝国フランスを蹴落としてGLを突破し、ベスト8まで到達した日韓大会からはや20年。あの夢物語から2回目の予選突破となりました。2000年代はカメルーン、ナイジェリアが、2010年代はガーナ、コートジボワールがアフリカを牽引してきました。今のアフリカの顔は間違いなくセネガルです。GKメンディ、CBクリバリ、DMFゲイェ、WGマネと欧州クラブでの主役が顔を揃えます。唯一の弱点は絶対的なCFの不在です。CFディエディウ(アランヤスポル)、ディア(ビジャレアル)だけでは心許ないのが率直なところです。2人ともクラブでコンディションを崩しており、不安しかありません。CFに大エースマネを配置する形もトライしていますが、マネ自身の良さが消えてしまう本末転倒ぶりです。また、RSBブナ・サールが負傷離脱しており、右サイドの槍であった彼の不在は即効の迫力を薄めてしまっています。今も代役が見つかっておらず、ここも不安材料の1つです。攻撃面では、組織的とはいいきれず勢いを削がれてしまった時のリズムを変えられるか、スローテンポに持ち込まれた時の解決策が乏しいのもGL突破に推せない理由です。しかしアフリカ王者のポテンシャルは間違いなく、中盤の守備の強度が高く、CB &GKで守れてしまうため、大崩れはしないとは思いますが、前線の個人技を活かした高速カウンターを封じられた場合の攻撃の打開策を用意できるかが日韓大会の再現できるかのポイントになりそうです。

【攻撃のキーマン】

◆サディオ・マネ(LWG/CF)

●1992/04/10 175cm/69kg
●91試合/33得点
●所属:バイエルン・ミュンヘン🇩🇪
※11/9に怪我が発表され、出場は微妙。
言わずと知れたセネガルの大エースでワールドクラスのウインガー。出身の村に医療施設や教育機関、サッカーコート等、サッカーを通じて恩返ししたいと、チャリティ活動にも積極的な一面もあります。リバプールでは、RWGサラー、CFフィルミーノらと魅惑のトリデンテを結成し一時代を築きました。セネガル代表ではリーダー&大エースと国民の期待を一身に背負っており、一選手としての立場を超越しています。昨季はリバプールでCFを経験したことからも選手としての幅も広がり、代表でもCFを務めることもあります。最初で最後で迎える黄金世代のWCでマネを筆頭に直線的なカウンターを軸に、電光石火の攻撃を完結させられるか注目です。

【守備のキーマン】

◆カリドゥ・クリバリ(CB)

●1991/06/20 195cm/89kg
●62試合/0得点
●所属:チェルシー🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
ここ5年世界最高峰のCBと称され続けているモンスター。30歳を超えてPL初挑戦となり、移籍初年度の今季は本領発揮には至っていないが、GKメンディと共にチェルシーの最終ラインを支えることになりそうです。高速カウンターが武器となるため、ボール奪取後は縦パスが第一優先の代表でも鋭い縦パスで局面を前に進めます。また、リトリートが基本ではありますが、GLではボールを持つ機会も増えることになるので、カウンター管理も求められます。ラインが高くなればなるほど特徴の圧倒的なスピードを発揮する機会が増えることになるので楽しみです。またラインを下げた状態でボックス内での守備機会が増え、“壁”になることが増えれば、セネガルの真骨頂である電光石火のカウンターを繰り出す前兆であるということです。

Group Aはオランダ、エクアドルを勝ち抜け予想としたいと思います。
最後まで読んでいただき感謝です感謝です。
このままあと7グループ頑張るます。

それではこのへんで、、、

ばいころまる〜〜〜

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