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Conflict 、Conflict Management

今日のタイトルは「コンフリクト、コンフリクト・マネジメント」です。

前回、「pros and cons(賛否両論)」について書いたので、その流れを
受けています。

コンフリクトは「type of fight or struggle」のことで「争い、闘い、衝突、対立、葛藤」などを意味します。

「戦争」のような大規模で複雑な事態から個人間の「喧嘩」まで、
様々のことを「conflict」と呼べます。

ところで、神戸市立東須磨小の4人の教員が同僚の男性教員に激辛カレーを食べさせるなど、いじめ問題がありました。

小学校と関わりのある仕事もしているので、日頃、接している教師、教頭、校長からは想像もつかないので、非常に残念です。

「集団的ないじめ(group harassment)」が発生すると、いじめられる側が「犠牲者(victim)」となってしまいます。
グループになるとひどい行為がますますエスカレートするので、早く止めないと、今回のようにみんなが不幸という結果です。

動機は「ストレス発散」らしいのですが、教師だけに「ストレス」がある
わけでもないのに、それが本当の理由なら、なぜもっと他の解消方法を選ばないのか、おおいに疑問です。余程、いじめに快感を感じていたのでしょう。

学校でのいじめ(bullying in school)」をなくすように、指導をする立場の教師が文字通り、反面教師 (negative example)となって、「目に余るいじめ(brutal teasing)」や「陰湿ないじめ(sly bullying)」などを繰り返して、どういうつもりなんでしょうか?

神戸市教育委員会では、加害教諭4人のうち30歳代の男性教諭2人を「懲戒免職(disciplinary dismissal)」とする方向で、残る2教諭と前・現校長の計4人も処分を検討していて2月中にも処分が下されそうです。

教員による教員へのいじめパワハラ、教師特有のストレス隠蔽体質、
学校運営のマネジメント
など、さまざまな問題があります。

今回「conflict」がタイトルなので、少し違った観点から考察したいと思います。

事実誤認がなければ、現校長(女性)は、前校長(男性)から引き継いで教頭から校長になり、市教委には「人間関係のトラブルで校内で解決した」と報告していたようです。

Most people try to avoid conflict whenever possible.
多くの人々はできることならいつでも衝突を避けようとするものだ

現校長が本来やるべきだったことは、加害教諭前校長と、さらには保護者や市教委との衝突対立恐れずに、まず客観的事実を明らかにすることでしたが、上記の通り、衝突を避けたいので無理だったのでしょう。

いろいろな疑問が浮かんできます。

・いじめや攻撃の矛先が自分に向かわないようにしたかったのではないか?
・事実が明るみに出ると、学校運営がむずかしくなるので、問題を先送りしていたのではないか?
・管理職の職務として本来やるべきことが頭になかったのではないか?
・加害教員たちに、不用意な注意だけをして、かえっていじめを増幅させてしまったのではないか?
・保身のために(out of self protection)市教委にマイナス評価や処分を下されるのを恐れて、事実とは異なる報告をしたのではないか?
・校長として、困ったときに市教委などに相談できるようなサポート体制がないのではないか?

人と協調して創造的に解決する交渉術が「Conflict Management 」です。

多発する人間関係トラブルへの処方箋」とも言えますが、コンフリクトには肯定的な面もあります。

組織的な面でのメリットは、下記の2点
①コンフリクトについてメンバーが話し合うことで、組織の問題を共有化し、よりよい対応策が実行されやすい
②メンバーそれぞれが組織の問題に対応していくことで人間関係を強めて、モラルを向上させられる

「コンフリクト」に対する基本的な対処方法は下記の6種類です。
闘争(struggle)・・・力による(最悪な)解決策
訴訟(suit)・・・裁判所に持ち込む
仲裁 (arbitration)・・・第三者の介入
仲介 (mediation)・・・第三者の介入(解決案は当事者間から)
交渉(negotiation)・・・当事者間の話し合い
回避(avoidance)・・・下記の2種類がある
  a)コンフリクトの存在を認めないあるいは否定すること
  b)問題があっても、相手との対峙やコミュニケーションをとることを
   先送りすること 
  
回避で、重要な問題が先送りされると問題が大きくなり顕在化したときには取り返しがつかなくなる危険性があります。
学校側の対応はやはり「回避」だったと推測されますが、もっと早い時期なら、市教委の仲裁仲介で解決できた可能性があります。  
  
状況に応じて柔軟に選択するものが「コンフリクトの解決戦略」です。
自分と相手の利益にどれくらい配慮しているかという点を分類して、
5つのタイプがあります。(二重関心モデル
強制(Win-Lose)
服従(Lose-Win)
回避(Lose-Lose)
妥協(Win-Win、Lose-Lose)
協調(Win-Win)

加害教員から被害教員へのいじめには「強制」や「服従」があって、訴えていたのにマネジメント不在で、個人的に「回避」できなかったのでしょう。
深刻な事態になってしまった時点で、市教委としての解決策は、処分という「強制」にならざるを得ないわけです。

いずれにしても、いじめでしかコミュニケーションが取れないような教員をなくすように、研修などを使ってスキルとマインドを高めてほしいものです。 
  








 

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