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変革期におけるリーダーシップとは

◆今求められるリーダーシップ

今の世の中に足りないもの。そして、多くに人が求めているもの。

政治に対しても、企業においても、社内のプロジェクトにおいても、強力なリーダーシップを発揮し、成果を生み出すことを求められる。

そんなリーダーに対して、大半の人尻込みして役割を担うことをしない。しかし、そんな中、そのリーダーに名乗りを上げる猛者もいることも事実だ。

そして、そんな猛者たちは、強いリーダーシップを発揮した著名人を思い浮かべる。スティーブジョブス、孫正義、柳井正、、彼らの発揮したリーダーシップにより、世の中が変わり、そして、企業は大きく成長した。

僕は彼らに習おうと、強いリーダーシップを発揮しようと現場で奮闘する。しかし、実は彼らがどんな想いを持ち、どんな思考回路で、どんな日々の仕事をしているか、僕は知らない。まねるべきと思っている相手の実際を全く知らないのだ。にもかかわらず、断片的に映し出される彼らの「強さ」をまねようとする自分がいた。

そして、そんな「強さ」に世の中の人も期待している。


◆リーダーシップってそもそもなんだ?

リクルート時代には本当に素敵な研修が多かった。そして、その研修の内容が日々実践し、悩みあう仲間がいた。私がそういう中で言語化したのが

 ①見えない未来を見せること

 ②その未来と現実を結び付けるための地道なメンバーへの語りかけ

だった。

 ①はキックオフなど半期に一回など一定頻度で行われる

 ②はそれこそ毎日、色々な形で、色々なタイミングで行われる


◆今の僕の環境

現在僕は創業40年ほどの企業のIPOフェーズの会社にいる。経営管理本部の責任者として、いわゆるバックオフィス全体を統括している。

上場を目指す環境では、今まで「正しい」としてきたことを大きく変えていく必要がある。

・外部への説明責任:オーナーがよし、ということをゴールとしていた環境から、わかりやすく構造的に不特定多数に説明する

・管理体制の高度化:決算早期化、JSOX、ITの活用、ほぼすべてを見直し、フローを構築する必要がある。

成長性の設計:単年度思考のできた、できないから、中期の成長ストーリーとKPI、課題解決に向けた体制構築に連続性を持たせる必要がある。


これを実現するのが外部から採用した新たなリソースである。これは内部リソースだけではできないのは明白である。


◆’今まで’が当たり前の内部リソースと’出来上がった環境’に囲まれていた外部リソース

ここで起きるのが対立である。

当然だ。人は過去のシナリオを塗り替え、その延長線上に生きているからだ。

人それぞれの過去を生き、未来を描いている。すりあうわけがない。

そこで、大半の人が思い浮かべるリーダシップのあるべき姿。それが強さ

  ・強いリーダーシップは周りをけん引する必要がある

  ・知らないことは許されない。リーダーには見えているはずである

  ・メンバーをコントロールできているのがリーダーであるべきだ

でも、ヒトは気づいていない。自分が見てきた範囲では計りしれないのが未来であること。そして、自分の知識などさして広くないことを。


そして、リーダーとメンバーの対立がいたるところで始まるのだ。

マウント合戦と、表層的服従だ。


◆僕がしていること

・自分でできることが少ない、という自己認識

まずは、自分自身の正確な理解だ。できること、できないことを掛け値なしで客観的に見つめることだ。そして気づくことは、自分でできることは正直少ない。

素直に助けを求める

自分でできることが少ないと、他の人に頼るしかない。そう、素直にいうのだ。助けてほしいと。

これをすると、不思議と情報が集まってくる。手をあげて「やります!」という人が増える。そこからメンバーとの対話が始まるのだ。

・相手や物事をフラットに見る

自分に合わない、あるいは耳の痛い意見も出てくる。そこを素直に認めることが必要となる。素直に認めるとはどういうことか。

素直に認めるために相手や物事に対して、以下の3つを心掛けている

  -善悪をつけない

  -有要、不要など価値判断をしない

  -意見をしない

どうしても、過去の経験に照らし、ヒトは反応する。

 -それは間違っている

 -あんまり意味のないことだ、

 -私はこう思う

そして、その反応をすることで、相手の「話したい」をつぶしてしまうことになる。そうすると、二度と情報を持ってきてくれなくなる。これほどのデメリットはないと思う。だから僕は「反応」をしないよう極力抑えている。

自ら次のステップを描くよう、徹底的にサポートする

そうすると、相手は自律的にに解決していく。本当は心のどこかにこうしたほうがいいだろう、という答えの片鱗を持っている。それは細部を知らない自分よりも確実に持っている。それを自信をもって導き出すことをサポートをするのだ。

失敗もするだろう。でも、その時はより早く相談してくれている関係性ができている。修正も早くきく。


◆僕が考えるリーダーシップ

自分の弱さを素直に認められる強さを持っていること

これが、過去の延長線上に未来を描けない環境でのリーダーシップだろう。

なお、過去の延長線上に未来を描ける仕事をしているリーダーもいるのかもしれない。それはAIにとってかわる仕事であるため、リーダーシップの議論から除外する。

みなさんのリーダーシップの考え方の参考になるととてもうれしい。

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