魔王の下僕

魔王の下僕

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第3話

「相馬よ、我が輩とポッキンゲームをしないか?」 「……は?」  魔王は手に持った箱をカタカタと揺らしている。  時間は午後11時を少し過ぎたところだ。  俺は今日から始まるラブコメアニメの放送を待機していた。  この原作、日本で今一番売れているラブコメ漫画なのだ。    期待に胸踊るせている俺にだ。  魔王の唐突な提案に戸惑っているのだが—— 「……急にどうしたんだ?」 「うむ……えっとそのだな……」  彼女は前髪をしきりりにいじり、照れ臭そうな表情を見せている。

    • 第2話 

       パチパチとまばらな拍手の中、俺は壇上を後にした。  今日は聖王樹学院の入学式だ。  この学校、スポーツや勉学が優秀な人材が集まることで有名だ。  で、この学校、ちょっと変わった伝統があるのだ。  入試の成績優秀な生徒2人に、スピーチをやらせるのが伝統だとか。 「八十年続く伝統」と入学案内のパンフレットには書いてあった。  不本意だが、俺はそのうちの一人に選ばれちまった。 「……ふぅ、緊張した」 「見事な演説だったぞ、相馬」  ステージの袖脇で魔王が、俺を笑顔で

      • 「最強なのにかわいすぎて異世界を追放された姫魔王は学園ラブコメのヒロインな件」 第1話

        【あらすじ】  将来有望な生徒を集めた聖王樹学院に通う東雲相馬。  そんな彼に突然、魔王ヴァルキアナとの共同生活が待っていた。  彼女はかつて異世界を支配していた。  ただ可愛いすぎて、世界を崩壊の危機に晒したことから追放された魔王だった——  恋愛経験がない魔王の一方的な愛情に翻弄される相馬。  好きと素直に言えないが溺愛されたい魔王。  異世界最強魔王がメインヒロインのギャグ・シリアス・剣と魔法のバトル・ハッピーエンドあり怒涛の学園青春ラブコメ。 【本文】 「相

        • 漫画原作の応募まだー?