チェックのズボンにボーダーのシャツを合わせる夫が愛おしい。
私の夫は正直服のセンスがない。
これは結婚する前の話、デートの時に代官山駅で待ち合わせしていた。
夫を見つけて、ぎょっ!!!とした
チェックのズボンにボーダーのシャツを合わせていたのだ。
あれ、今日はリアル版ウォーリーを探せだっけ?と本気で思ったほど。
(それでもウォーリーのズボンはジーパンよ)
私は一緒に歩くのがちょっと恥ずかしくなって少し早歩きで歩いてしまった。
周りに見られてないかな?なんで代官山駅で待ち合わせしたんだろう。こんなことなら秋葉原駅で待ち合わせすれば良かった。そんなくだらないバカな事を考えながら。
一般的には下がチェックだと上を無地にするか
上がボーダーだと下を無地にすると思うのです。
上下を柄×柄にするのは《他人の目線》を一切気にしてない証拠。
でも、そんな所が彼の素敵な所だと思った。
だって東京にいると、様々な物に触れていつでも自分の魅力を知ってはセンスを磨けれるのに
そんな中、独自の価値観を持ち続ける彼。
それって凄く難しい事だと思う。
東京は欲深い場所だ。
良い生活をしたい
憧れのあの人と知り合いたい
〜たい!!が沢山ある場所。
又、それが現実にできる場所。
異常なほど真っ白な歯に、ハイブランドな服にアクセサリー、そしてクラッチバッグを持っては高級車を運転している男性。
そしてそこに価値を感じてる周りの女の子。
職場の場所柄、私の周りには欲深い人間が多い。
だからこそ彼のちょっとダサイとこに惹かれた。
(いや、違う。上記のようなギラギラしてる男性に私は全くはお呼びではないってを素直に記しておく)
そう、《自分を良く見せる》ことに興味がない彼。
そんな人と一緒にいるとホッとする。
でもそれはきっと私もダサイ人間だからだろう。
少し高い服を着て、ハイブランドのカバンを持って表面を取り繕ってもね。
*
中高生の頃必ずクラスに1人はいた、男女ともにモテていた憧れのあの子。
可愛くて活発で運動神経が良くて、誰とも仲良くなれる。
どれだけ努力しても、私にはあの子の足元には到底及ばない。
私はもう30代
15年以上前の記憶だけど、それでも中学生の頃には憧れていたあの子には勝てないんだ。
田舎から上京してオシャレな場所に住んでは、あっちかなこっちかなってフラフラして都会に浮かれて、いつも人の目を気にしていた私に。
東京なんてただの街じゃない。買い物する街が沢山あるだけ。人が根本的に幸せに感じる部分はそんな所じゃないよと言い切る彼。
彼の独自の感性が私が東京で生きる上での指標になっている。
「もう少し服のセンスよくした方がいいかな?」そんな夫の問いに
「自分の好きな服を着たらいいと思うよ」
そう答えるわたし。
都会に染まらない夫のセンスがとても愛おしくて大好きなのです。
最後まで拝見して頂きましてありがとうございました。
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