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烏賊 -IKA-

時に夢を描いた。誰よりも駆け回りたい、誰よりも羽ばたきたい、誰よりも大きくなりたいと。

夢が叶う事はない。生まれた時から漂い、地に足すらつかない日々の繰り返し。それ以上はない。夢は描けど何も変わらず。

周りを見渡せば青い。何よりも小さい魚は誰よりも家族がいる。誰よりも大きな鮪は海を駆け続けられる。フジツボは何よりも動かず、ウツボは何よりも凶暴である。

烏賊という名の半端者は、誰よりもその全てに憧れた。半端は早さ、半端な大きさ、生まれた時から誰も憧れず、主役になる事はない。何者以下の半端者は愛される事はない。だから憧れた。

大きな海よ。私を育んだ理由はあるか。抗えず、讃えられず、無ければそれでよしの私に漂う価値はあるか。

青き海よ。私は変わらずで良いのだろうか。始まりと終わり、流れも何もかも変わらずで良いか。

深き海よ、半端な私と存在を恨まぬか。恨まぬのなら、これからも共に。


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