『ファイティング・ファミリー』
原題「Fighting with My Family」
◆あらすじ◆
イギリス北部のノーウィッチに暮らすナイト家は、筋金入りのプロレス一家。弱小団体を営む両親に育てられた18歳のサラヤもプロレスを心から愛し、いつかは世界で活躍する選手になりたいと夢みていた。そんなある日、彼女は兄と共に憧れのWWEのトライアウトに参加するチャンスを得て、プロレスラーへの第1歩を踏み出す。
イギリス労働者階級もの+プロレス+ヴィンス・ヴォーン+実話と来れば観に行かない理由は無い!(笑)
こう言う映画大好きなんだよぉぉ❣️
先ず冒頭からノリッジ(公式サイトではノーウィッチと表記だが慣用的にはノリッジで字幕もノリッジとされてる)に住む人生をプロレスに掛けた一家の生活から描かれるんだがまぁこれがね元泥棒さんでね汚い言葉が飛び交う日常。
ところが足を洗ってからは悪事からは完全に離れて息子が一人ムショに入ってはいるがもう一人の息子ザックと娘サラヤは子供達や盲目の少年にプロレスを教える毎日。
ザックは一つ間違えばドラッグに手を染めかねない少年達を貧困ながらも犯罪から遠ざける様に目を配る・・・非常に感心だし偉い!!
そんな背景だから一見下ネタ&ガラの悪いドタバタみたいだけど蓋を開ければアイデンティティの確立と家族愛がしっかり描かれてる。
妹1人がトライアルに合格し渡米した後の兄の屈辱や苛立ちが凄くリアルに表現されてて観ていてこっちの気持ちも引っ張られたよ。
この兄ザックを演じたジャック・ロウデンがホントに上手かった!
個人的には彼ちょっとサイモン・ペッグ似で最初「えっ?まさかサイモンの息子?」なんて思っちゃったけど違ったねww。サイモン・ペッグは父親役のニック・フロストとは相棒と言ってもイイ関係だからそんなところもちょびっと楽しかった。
サラヤ役のフローレンス・ピューはベタ黒な髪にライダースがすっごくイカシテて個人的には好みのヴィジュアルだったけどそれがフロリダに行った途端パツキン元モデル女たちにイギリス訛りを上乗せされて馬鹿にされるって言うお約束パターン。
「その発音ナチスドイツみたい・・・」???ふざけんじゃねぇよとこっちが啖呵切ったわ!
でも3対1で臆しちゃうサラヤ・・・もうそこで自分らしさをぶちかませればイイんだけどまだ18歳の女子だからね段々彼女達に寄せてっちゃうんだよ・・・悲しいよ~~!!
金髪に染めて肌も小麦色にしちゃうの・・・アメリカ人に寄せるなんて絶対ダメ!!!
心の中でずっとずっとサラヤに向かって叫んでたよ・・・「アメリカ人がなんぼのもんじゃ!元の自分に早く戻ってぇぇ」ってさww
でもこの映画はそこからが凄く凄く見応えあるんだよね。
脇で付かず離れず彼女を見てるヴィンス・ヴォーン演じるWWEのエージェントで指導役のハッチが最高なのよ!
正直この映画ヴィンスが出てるから観に行ったと言っても過言では無いんだけれども、それ正解!最高にイイ味だしてて彼がこの映画を締めてたし人間味のある内容に導いてたよね。やっぱりヴィンス・ヴォーン最高だぜ!!!
自分の中に在る小さな嫉妬や偏見こそが世界を狭くする。
時々は置かれた状況を主観でも客観でも無く【俯瞰】で見るのが大事。
自分の事だけになっちゃうと周りが見えない、もしかしたら敵対してる相手にもそれぞれそこへ来た深い事情があるのかもしれないよね。
家族の元は居心地がイイけどそこを離れた場所でも【自分のHOME】は作れる。
求める場所が自分の居場所=HOMEって事。
最後は凄く温かい気持ちになって涙出たわ。
イギリスvsアメリカ、パツキンvs黒髪みたいな図式がなかなか面白いぞ。
あと、エンタメとしてのプロレスの内幕を見せてくれるってのもファンとしては嬉しい。作る側の想いや試練も上手く組み込んでる。
今では俳優として活躍してるザ・ロック様の若き頃の試合映像なんかもチラッとあったりしてそういうのも楽しめる。
あと「ワイルド・スピード」ファンにもちっちゃいちっちゃいお茶目シーンをニック・フロストがご用意しておりまするよ。
それにしてもこの一家の会話にはいちいち笑わせてもらった。チン◯、キ◯タマは1分に一回は出て来るくらいの勢い。(←大袈裟ww)
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ザックの彼女の両親は大真面目なんだけどこれ完全な伏線だよなって思ってたらやっぱりお母様がやってくれましたww 最後の壊れた感は一瞬だけど「来たーーー!」って感じだったね。
とにかく細々笑わせてくれる楽しい作品だった。
邦題だと「闘う家族」
でも原題「Fighting with My Family」だと『家族で闘う』
そー言う映画だったね。
やっぱりイギリス映画好きだわぁ・・・。
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