【連続ドラマ感想】ナイト・ドクター 第3話
今回のメインは北村匠海演じる桜庭先生。
3話のテーマは「生まれた場所・境遇」と言ったところ。
桜庭は大病院の御曹司であるという非常に恵まれた家柄であるが、心臓に疾患を抱えている。
そのせいで、夢である救命医には向いていないと周囲から圧をかけられるのだ。
お前は後継のために経営だけを学んでいれば良いと。
一方で、今回は保険に入ることができない患者たちが何人か登場。
高額な治療費を払うことが難しい彼らは重い症状が出ても病気に行かなかったり、手術を受けることを拒否したりする。
その中の、手術を拒否する男性が今回のメイン患者。
彼は母の介護のために仕事を辞めたが、亡くなった妻との思い出が詰まった家を手放さないため保険に入ることができない。
そんな彼を息子が説得する。
「家を手放してでもお父さんに生きていて欲しい」と。
このシーンの子役の役者さんの演技がうまくてグッときた。
その風景を見た桜庭は、仲間たちの後押しもあり母親(真矢みき)に対して「自分の命も大切にしたいけど、気持ちも同じぐらい大切にしたい」とナイトドクターを続けることを訴える。
そして、制限付きではあるが母親の承認を得ることに成功する。
1話からの伏線も回収する、非常によくできたエピソードだった。
まあ、実際心臓に疾患を抱えている人が救命医をやっていいのかについては賛否が割れそうだけど、ドラマだしね。
桜庭の成長を見守る美月(波留)たちや立場が近い深澤(岸優太)の立ち振る舞いも含め、群像劇がしっかり描けていた。
成瀬(田中圭)が時折見せる穏やかな表情からも、時間の経過とともに少しずつドクター間の絆が深まっていることが感じられる。
後半では成瀬の過去や桜庭のドナーの問題を主軸にストーリーを進めていきそう。
ダレることはなさそうだが、盛り上がりをしっかり後半に持って来れるか。
今回、桜庭の憧れである本郷先生を演じた沢村一樹の説得力が特に見事だった。
さすが「DOCTORS」で長年医者を演じてきただけのことはある(?)。
今後、彼の過去が描かれるかどうかも気になるところ。
メインのナレーションを務める人物が各回ごとに入れ替わり、次の回のメインにバトンタッチされていく構成と東京の湾景はズルい。
やっぱり「コード・ブルー」色が強くなるものの、これだけでいいドラマに思えてくる。笑
次回のメインは高岡(岡崎紗絵)。
恋人であるはずの男性が別の女性が搬送されてくる時に恋人として付き添ってくる、という興味を引く幕切れ。
さあ、どうなるか。
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