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「鬼滅の刃 無限列車編」、公開2日で動員150万人突破&最終興行収入はどこまでいくか

予想通り「鬼滅の刃 無限列車編」の勢いが止まらず、公開から2日で興行収入約30億円に到達

日曜日も土曜日と同じ勢いを保てば3日間で40億円突破が確実な状況。

これが日本新記録なのは言うまでもないですが、

そんな言葉じゃこの数値がいかに凄まじいものか伝わらない。

例えば、2018年公開の「ドラゴンボール超 ブロリー」最終興行収入は約40億円、今年のヒット作である「コンフィデンスマンJP プリンセス編」の10/11までの興行収入が37.8億円
いずれも公開から2ヶ月以上を経ての成績である。



つまり、「鬼滅の刃 無限列車編」は大ヒット作でも2ヶ月かかる金額をわずか3日で稼いだことになる。



正確な興行収入は週が明けてから発表される。

最初に出した推定興行収入は、チケットの売上数から算出したものだ。



このチケット販売数、1日当たりの歴代記録は以下の通り。

1 569,492 2019/12/01(日) アナと雪の女王2
2 452,803 2019/11/23(祝) アナと雪の女王2
3 433,284 2019/11/24(日) アナと雪の女王2
4 422,119 2019/07/14(日) トイ・ストーリー4
5 415,451 2019/04/14(日) 名探偵コナン2019 紺青の拳


どれも凄まじい数値。
「アナと雪の女王」(2014)「君の名は。」(2016)あたりが入っていないのが
意外に思えますが、この二作は通常では絶対ありえない超ロングヒット型なのです。



長年興行収入を追いかけてきた人間としては、30万を超えると超ヒットしてんなー、10万台後半でもかなり人が入ってるな、という印象。


これが、「鬼滅の刃 無限列車編」ではどうだったかというと。

初日の10/16(金)が673,749、2日目の10/17(土)はなんと975,170(23:15時点)。


これを先ほどのランキングに加えると…

1  975,170 2020/10/17(土) 鬼滅の刃 無限列車編
2 673,749 2020/10/16(金) 鬼滅の刃 無限列車編

3 569,492 2019/12/01(日) アナと雪の女王2
4 452,803 2019/11/23(祝) アナと雪の女王2
5 433,284 2019/11/24(日) アナと雪の女王2

ダントツの1・2フィニッシュ。

ベスト5が「鬼滅」と「アナ雪2」で埋まってしまった。笑



歴代初にして唯一50万を超えていた作品が「アナ雪2」だったわけですが、
「鬼滅」はそのハードルを超えるどころか、約100万という驚異的な数値をマーク。いかに化け物じみているかが分かる。

で、問題はここからどこまで数字を伸びすのか、という話で。
以下が日本国内の累計興行収入上位10作品である。


1 千と千尋の神隠し(2001)        308.0億
2 タイタニック(1997)            262.0億
3 アナと雪の女王(2014)           255.0億
4 君の名は。(2016)             250.3億
5 ハリー・ポッターと賢者の石(2001)  203.0億
6 ハウルの動く城(2004)               196.0億
7 もののけ姫 (1997)            193.0億
8 踊る大捜査線 THE MOVIE2(2003)   173.5億
9 ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002) 173.0億
10 アバター(2010)            156.0

億

ベスト5に食い込むには203億円、10位以内に食い込むには156億円が必要。

面白いのは、ご覧頂けると分かる通り先ほどの1日のチケット販売数上位5作と全然メンツが違うこと。


これは、興行収入150億円以上をマークする作品はもれなく超ロングヒット作であり、
1週目の興行収入は単なるアドバンテージでしかないことを意味している。
つまり、普段は映画館に来ないような層をどんどん取り込んで後から後から数字を伸ばしているということ。



この作品群にあって、「鬼滅」にないものは何か。

まず、8・9位を除いた8作品は全て単発の作品もしくはシリーズ1作目であること。
続編やシリーズものだと、「とりあえず観てみようかな」という層を動かすのが難しい。

200億円以上を見据えると、そういった層も動かすことが必要となる。

9位の「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(2002)は5位の「賢者の石」の続編だし、8位の「踊る2」(2003)TVシリーズの平均視聴率が18%な上に散々再放送しているし、劇場版1作目も興行収入101億円と最初から知名度がかなり高かった。



この点、
先週・今週のフジテレビ21時からの総集編でかなりカバーできているとはいえ、TVシリーズの続きである「鬼滅」は圧倒的に不利。


もう一つ大事な点は、作品にリピート鑑賞される要素があること。
歴代3位の「アナ雪」は劇中歌の浸透力が高く特殊上映も多かったため多数のリピーターが付いていたし、4位「君の名は。」もストーリーの特性上2回ぐらいは観たくなるつくり。
10位の「アバター」は初の本格3D映画ということもあり、国内だけではなく全世界でも歴代2位の興行収入を記録している。



「鬼滅」は
作品の評判は上々だし、女性ファンも多いのである程度リピーターはつくだろうが、特殊上映が少なく上記作品よりはリピート要素は低いだろう(4DXは勢いが落ちていた時の隠し球にしている可能性もあるが)。

しかし、2日で160万枚もチケットを捌く作品の推移を、過去の作品を例にあげて予想するなんてそれ自体がナンセンスなのかもしれない。

こんなの今までなかった、そう感じさせるのが社会現象を起こした作品なのである。

一介の興行収入オタクとして、今後の推移を注意深く見守っていきたい。

あ、誰も興味ないでしょうが僕個人としては最終130億〜150億の間で止まると予想しています。もはや当たる気しないけど。


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