2011/4/1のMステスペシャル
B'zの歌詞レビューの記事を書いていて、ふと10年前に放送された震災直後のMステスペシャルのことを思い出した。
滅多にテレビ出演しないB'zと、既に国民的アイドルの地位を確立しつつあった嵐が珍しく共演。出演順はB'zがトリ、嵐がその前だった。
どちらもそれぞれ当時の最新シングルに加えて震災を意識し日本を元気づける楽曲を披露。
嵐は「Happiness」、B'zが「Brotherhood」だった。
この2曲の歌詞を見てみると、内容が非常に面白い。
「Happiness」は
走り出せ 走りだせ 明日を迎えに行こう
と、聴いているものを元気づけてくれる曲だ。
一方で、B'zの「Brotherhood」は
走れなきゃ歩けばいいんだよ 道は違ってもひとりきりじゃないんだ
と「無理をする必要はない、前に進めば良い」と優しく背中を押してくれる。
字面だけ見ると、B'zと嵐は相反する内容を歌っているように見える。
でも、そこに込められた思いは同じだ。
嵐はアイドルとして日本中に勇気や元気を与え、聴いている人たちを鼓舞するような歌唱だった。
「Happiness」の後に披露した「感謝カンゲキ雨嵐」では、メンバー一人一人がアップになりカメラに向かってガッツポーズするような演出もあった。
B'zはバンドとして辛く悲しい思いをした人達を包み込むような演奏を披露。
危険な状況にも関わらずサポートメンバーであるドラムのシェーンとベースのバリーは海外から駆けつけ、松本も珍しくコーラスで熱唱。
僕は被災者ではないけど、2組のパフォーマンスを観ていたく感動したことを覚えている。
あの回が僕が20年ほど視聴し続けているミュージックステーションの歴史で最高の回だった。
もう一度歌番組でああいうパフォーマンスを観てみたいな。
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