見出し画像

ローソンのカルボナーラと私


かつて、ローソンのカルボナーラが大好きだった。
しかし、ローソンのカルボナーラにショックを受け、
たぶん、ローソンのカルボナーラを10年は食べていない。

ただ、彼は悪くない。
ただ、私の価値観が合わなくなっただけなのだ。

****

要はリニューアルって博打なところあるよね、という話なのだけど、私はローソンのカルボナーラでそのことを痛感した。

最初の出会いがいつかは忘れてしまったが、当時はコンビニでフェットチーネがあることが珍しかったのか、あるいはトッピングの大きな卵が魅力的だったのか、とにかくローソンのカルボナーラに私は大いに惹かれたらしい。そして実際に食べてみて、完全に虜になってしまったのだった。


つるつるもちもちの麺にクリーミーなソースがたっぷり絡み、卵を割れば中から黄身がとろーり……。黄身とは反対に、程よく固まっている白身のぷるぷる加減もまた好きだった。家作る半熟茹で卵とは違う、ローソンのカルボナーラでしか食べられない(?)不思議な卵。


この美味しさを知ってからは、ローソンに行けばとりあえずパスタコーナーに直行。他のパスタには目もくれず、カルボナーラがあるかどうかしか考えていなかった。猪突猛進、一心不乱、一意専心。好きなものに対する態度は昔も今も変わらないらしい。


しかし、別れの日は突然訪れた。レギュラー商品で定期的に行なわれる「リニューアル」によって、私の好みの範疇からズレてしまったのである。

確か、オリーブオイルの風味が強くなったはず。オリーブオイル自体は好きなのだけど、カルボナーラにその香りは求めていなかった。あくまでもクリーミーさと卵感があればよかったのだ。

シャレオツさはフェットチーネを採用している時点で獲得しているから、これ以上追求しなくてもいいのよ! と私は思うが、カルボナーラ氏はそれでは満足できなかったのだろう。さらなる高みを目指すためには、立ち止まってばかりはいられないのである。


私は彼の達者を祈りながら、潔く身を引いたのだった。……実際はぷんすかしていたけどね(潔くとは)。


それから10年。

この間にも幾度となくリニューアルしたに違いない。しかし私は当時経験した悲しみを繰り返したくないあまり、ローソンのカルボナーラから距離をとり続けていた。

それに一時期、フェットチーネですらなくなっていたこともあったような。普通の麺よりは太いけどフェットチーネでもないし、みたいな。気のせいだったらごめん。


今はどんな感じなのかしら、とサイトを覗いてみる。すると愛しのフェットチーネではあったものの、なんと卵が消え去っていた。醍醐味が、とろーり&ぷるぷるが、ないだと……!?



そして地味にびっくりしたのが、容器がグラタンのような紙製になっていたこと。前は黒いプラスチック製だったはずだけど、環境への配慮なのだろうか。

副産物として(?)シャレオツ路線から庶民的への転換も感じられ、つまりクリーミー重視だった頃に戻ったのではという淡い希望が湧いてくる。でもなあ、卵がないのは致命的なんだよなあ。

*****

ローソンのカルボナーラさん、お元気ですか。
私も大人になったことだし、久々に会うのも良いかもしれませんね。




最後まで読んでくださり、ありがとうございます(*‘ω‘ *) よかったらスキ・コメント・フォローをお願いします! もしもサポートをいただけるのなら、私が気になっていた食事やおやつを食べる金額に充てさせていただき、記事にしようと思っています✏