ゲームプランナーになれた理由と少しの闇

ゲームプランナーになれたのは、運がよかった。

自分の場合は、本当にそれが大きかった。
入社した時代は今のようにソーシャルゲームが出る前だったし、何より開発規模が今よりもはるかに小さかった。そして、出会った先輩方がいい方たちだった。彼らがいなければゲームプランナーとしての自分はいなかっただろう。

では、他のゲームプランナーを志望、目指す方々はどうだろうか?
同じように運が味方してくれるのだろうか?
それは余程のことが無い限り、ありえないだろう。
そもそもまともな会社(思考)なら、経験のないド新人にいきなりシナリオを丸投げはしない。まずは経験のある先輩について、その指示のもと仕事をして経験を積んでいくのが通常。

ゲームプランナーになるにはどうしたらいいか?
スキルを身に着けるか、今あるスキルを磨くしかない。
ゲームプランナーとして重宝されるのは、誰にも負けないと思えるくらいの『何か』を身に着けた人や、きちんと他者の話を聞き、反映、調整できる人、そして心の強い人。
所感ではあるけれど、就職活動の場合はゲーム制作経験の有無も大きいのではないかと思う。

ゲームを作るのに何が必要か、どういう流れを踏まなきゃいけないか、などゲーム制作の流れを知っているのはとても有利だ。ゲーム制作は年単位で行われることもあるため、全体像を把握している人ほど、話がしやすい。
小さくても、何かゲームを作れる環境があるならば、作っておいた方が経験になるし、なにより情熱がより伝わる。
自分自身、ゲーム制作はしたことがなく、スクリプトもデータ実装も、フラグの意味すらも最初はわからなかった。今考えるととてもよくゲームプランナーになれたな、と思う。
実際の現場でも仕様作成、リスト作成、実装、スクリプト、スケジュール調整、デバッグ、とプロとアマチュア、規模の大小はあれど基本的にやることは似ている。
まずは門を叩く前に自分で作ってみて、それでも『ゲームプランナーとして生きたい』と思うかどうか試してみるのをオススメします。後悔しないために。

さて、ゲーム制作は技術も知識も必要だけど、何よりチームプレイです。
人と人とがそれぞれの技術を提供して作り上げていくもの。
特にプランナーはチームメイトの話に耳を傾け、調整、反映していくことが多い。そういった能力も求められるけれど、折れない心というのもとても大事なものの一つです。
すべての現場がいい現場とは限りません。叩かれたり、批判、否定されたりもします。鬼の首を取ったように、正論だけを並べて口撃してくる人だっている。まわりがすべて敵と思える日が来たり、出勤したくない日だってある。そんな中でも、作るべきものを見失わず前へ進めるか。そんな精神の強さを求められる現場も中にはあります。
華やかな世界に見えても、闇はあります。それは忘れないでいて欲しいです。

最後に、ゲームプランナーはあまりにも、ふわっとした職業でありながら、未経験者も歓迎される特殊なお仕事です。
情熱を買われることもあれば、前職(違う畑)の技術を買われることもある。人手が足りなさ過ぎてどんな人でもいい、そういえば…と横のつながりで入社するなどもある。が、需要と供給がマッチしなければ道は開かれない。ようは縁だ。縁があれば話はとんとん拍子に進んで行く。どこでどういう縁が結ばれるかはわからない。
ゲームプランナーを目指す方々にも縁がありますように。

次回は、ゲームプランナーとしてスタートしたけど、プログラマーと衝突したお話を書く予定です。

ご興味ありましたら、お付き合いください。

応援されると生きる気力がわいてきます! もう少しがんばります!!