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20061214 マンデルブロー僧侶

 マンデルブロー図形は既に十三世紀にドイツの僧侶によって発見されていた、と言う記事をこのサイト$${^{*1}}$$でかなり昔に読んだ、検索してみると2001年3月頃である。これはどえらいことだと思って気になっていたが、結局どういう事なのか特に調べずに今に至った。ただ、記事の参照先のページを見るとマンデルブロー図形とそっくりな図形が古風な版画に描かれている$${^{*2}}$$。何かを抽象的に表した図形ならば、時を隔てて独立に考え出され、それが似通うことはあるだろう。しかしマンデルブロー図形は数学的に導出された図形で、しかも何かに似ていると言う代物でもない。偶然にしては出来すぎている。

 マンデルブロー図形とは何か。マンデルブロー図形はBenoit Mandelbrot$${^{*3}}$$によって発見された。マンデルブローという語感から、ペンローズ$${^{*4}}$$と同様に何となく西洋の僧侶$${^{*5}}$$を思い浮かべてしまうが、ペンローズ同様全く関係ない。まぁ、そう感じているのは、私だけではあるが。

 マンデルブロー図形とはマンデルブロー集合を図形で表したもの$${^{*6}}$$である。マンデルブロー集合とは、複素数$${^{*7}}$$の漸化式$${^{*8}}$$$${Z_{n+1}=Z_n^{2}-λ}$$において$${n→∞}$$になった時、この漸化式が発散しない複素数$${λ}$$の集合で、この集合を複素平面上に描画したのがマンデルブロー図形である。このマンデルブロー図形$${^{*9}}$$の黒い部分がマンデルブロー集合を示し、周辺の色がついた部分はマンデルブロー集合ではない複素数の点を表している。マンデルブロー集合であるということは、「漸化式が発散しない」と言うことで、「発散しない」というのはある値に落ち着くと言う意味である。色がついた領域$${^{*10}}$$では漸化式の値が発散してしまっているので、図形ではその発散の仕方で色を分けている。

 とにかくこのマンデルブロー集合の図形が十三世紀に既に現れている$${^{*11}}$$と言うことなのだ。

 しかしこの驚愕な発見を紹介したページ$${^{*2}}$$をよく読んでみると、結局、何を言いたいのかよく判らない。私の英語読解力の所為であることは間違いないのだが、部分的でも良く理解できないのである。最後に日付が記してある。

Ray Girvan (ray@raygirvan.co.uk), April 1st 1999.

 なんだ。そういうことだったのか。

*1 あけてくれ - おれカネゴンの「算数できんのやっぱり気にしすぎとや」日記
*2 THE MANDELBROT MONK
*3 Mandelbrot biography
*4 20070118 ペンローズの三角形
*5 monk-at-workwl.jpg
*6 マンデルブロー集合(1)
*7 20010430 複素数(1)
*8 §2 数 列 11 漸化式(1)
*9 The Mandelbrot Set large.gif
*10 マンデルブロー集合
*11 udomag.jpg


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