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2023年上半期、買ってよかったもの

いつのまにか今年もとうに半分が過ぎていてびっくり。
上半期でときめいたものたち、QOLを上げてくれたものたちを振り返ります。


ときめき編

■CABaNのスカート

阪急うめだ本店はおめかしの喜びに満ちている、と思うのは、幼い頃に母から「食べるもんは阪神で、着るもんは阪急で」と刷り込まれていたからだろうか。
それを差し引いても、エスカレーターで4階に上がった瞬間目に飛び込んでくる鮮やかな色を湛えた一角は、大阪に越してからずーっと気になる存在だった。

吸い込まれるように入っては値札をぴら、と裏返し、おおう贅沢価格……と打ちひしがれていたのだけれど、年度末の殺人的な忙しさ(と、じゃんじゃん振り込まれる残業代)に目が回った勢いで、世にもうるわしいスカートを買ってしまったのだった。

生真面目なほど精巧な花や葉の図案からは、「花柄」という言葉で連想される甘やかさは感じられない。その代わり、植物の生命力に起因する不思議さ、美しさが強く匂い立ち、身につけるたびに植物園に足を踏み入れたときのうれしさ(草いきれ、すがしい空気、自分以外の圧倒的に大きくて思い通りにならない命の気配!)を思い出す。
同柄で少しお安いコットン素材のものがあって最後まで迷っていたのだけれど、思いきってシルクにしてよかった。ひんやり冷たい滑らかな布地が、静かで優しい動物みたいにひたひたとふくらはぎに寄り添う心地よさ。

手入れをきちんとしなければ、と思いつつ実は、自己責任! と唱えながらざぶざぶ手洗いしてしまっている。汗がついた状態で放置したり、クリーニングに出すのを面倒がってお蔵入りさせるより、どんどん着てどんどん洗うほうが服の愛しかたとしては気持ちがよい気がして。
洗面ボウルにたっぷり張った水のなかを泳がせるように洗い、絞りすぎないように気を付けて陰干しすると、皺がつかずきれいに乾く。薄く、軽く、ウエストがゴムで楽ちんなので、旅行にもよくつれていく。

着心地がよくて扱いやすくて文句なしにテンションが上がる服、意外と見つけるのが難しいので貴重な存在だ。

■Fillyjonkのお花ピアス

こちらも阪急うめだのH.P.FRANCEで、素敵な店員さんからガーデンクォーツの指輪を手に入れて以来、大好きなブランドになったフィリフヨンカ。

初めての買い物の時の印象のせいか、天然石アクセサリーのイメージが強かったのだけれど、先日のポップアップでは地金の片耳用ピアスに目を奪われて、思わず衝動買いしてしまった。

どちらも花のモチーフなのに、お花の大きさや地金の色でぜんぜん印象が違って楽しい。

シルバーのほうはその名もシルバームーンという一重咲きのバラがモチーフで、7分咲き、10分咲き、そして散り際の12分咲き、と花びらの開き具合でデザインが複数あるのが、ほんとうの植物を手に入れるみたいでいとおしい。今まさに散ろうとしている花びらが揺れるさまに惹かれて、12部咲きを選んだ。

ゴールドはハイドランジアがモチーフ。紫陽花にそっくりで、でもすこし洋風のニュアンスを持った可憐な花の特徴をそっくり写し取っていて、ドライフラワーをそのまま耳に飾っているような気分になる。
前に買った同じくお花モチーフのイヤカフと合わせると、耳がお花畑みたいになって楽しい。

お気に入りの組み合わせ

■FEILERのタオルハンカチ

たいたいさん佐久間ゆいさん、そしてhanonさんと、noteで仲良くしていただいている方がこぞってすばらしさを説いていらっしゃるあのハンカチを、私もついに手に入れた。
お友達が持っているものを途端にほしくなる習性が、小学生女児のころから変わっていない。

柄は迷いに迷って、みずみずしいレモンとオリーブの実の模様がさわやかな「シチリアーノ」に決めた。すずやかなアイスグレーの地にレモンイエローがぱっと映えて、使うたびにあかるい気持ちになる。
今まで使ってきたハンカチと比べて明らかに分厚く頼もしい手触りで、汗をかく季節にこれがあってよかった! と快哉を叫びたい気分。
暑さのあまりテレワーク日数が爆増しており、外に出るのが週1~2という体たらくなので洗濯が十分間に合うゆえに、最近はついこればかり手に取ってしまう。

次は食べ物柄が欲しいな、文句なしにかわいいフルーツサンドベーカリー柄、シュールでポップなラーメン柄お寿司も素敵。
いずれも売り切れてしまっているので、気長に再入荷を待ちたい所存。

素敵なフェイラー記事をいくつか置いておきます。思わず魅力を布教したくなる恐るべきハンカチ、それがフェイラー。

QOL編

■洗面所用ミニごみ箱

とかく水気が多かったり、衛生的にあまり長く置いておきたくなかったりといったゴミが多いのが洗面所と台所だと思っているのですが、みなさんあれらのスペースのごみ箱はどうされているのでしょうか。

我が家の洗面所には長らくペダル式の蓋つきごみ箱が置いてあって、蓋がついていて中身が見えないという点でいえばとてもよかったのだけれど、袋が替えにくかったり容量がやや大きかったり(そしてそのせいでなかなか合うゴミ袋がない)でつい袋替えをさぼってしまい、衛生的にあんまりよくない感じに……といった難があったのだった。あと袋を替えるときに狭い脱衣場でしゃがみこまないといけないのが若干面倒。

そんな時、何の気なしに見つけたこちらのごみ箱がとてもよかったのだった。

ワンタッチで蓋ががばっと開くので扱いやすく、袋が見えない構造でデザインもシンプル。なによりとても小さいのでゴミがすぐ溜まり、もったいないお化けが発動することもなく袋をこまめに替えられて気分が良い(と、自分がこまめに手入れを行っているように書いているが実際は夫がやってくれている……感謝……)。

こんな感じで鏡の下のスペースに置いている。
我が家の洗面所は洗面台から鏡の下端までの高さがだいたい20センチくらいなのだけれど、蓋を全開にしてもぶつからず、手をらくらく入れられるちょうどよい塩梅。

あとこれに変えてみて初めて今までのアレって若干ストレスだったんだ!と分かったのが、コンタクトレンズを外したあとゴミを捨てるのにいちいち後ろを振り向かないといけなかったり、ペダルを踏むとき後ろの壁に蓋をぶつけないよう気にしながら踏んだり……という動作のあれこれ。
うちの洗面所が広々セレブ仕様だったら初めからそんなストレスはないんだろうけど庶民の家だからね。工夫は必要よね。

台所の生ごみ用ゴミ箱もこれに替えようかしら……と思いつつ、蓋のところがいま使っているやつより若干複雑な構造なので隙間に汚れが溜まったらやだなあ、と思ってちょっと様子見中だ。

■取っ手の取れるアレ

長らく使っていたテフロン加工のフライパンがどうにも焦げ付くようになってきて、ぼけーと行ったイオンモールの中で店員さんに勧められて見事に買ってしまった、取っ手のとれるアイツらである。

セットのバリエーションがありすぎてよくわからないのだけれどたぶんこれのセット9。
IH対応じゃないからか型落ちだったのかなんなのか、大きさ違いのお鍋二つと蓋、フライパン(浅・深)二つに取っ手がついて1万円切ってたと思う。

前にもティファールの、取っ手が取れないタイプのフライパンは使ったことがあって、なんというか「自炊におけるちょうどよさ」みたいなものはひしひしと感じていたのだけれど(ほどよい重さ、手入れの簡単さによって本格過ぎず雑すぎず良い塩梅のテンションで料理ができる)、取っ手が取れることに対するアドバンテージはあまりピンと来ていなかった。

来ていなかったのだけれど使ってみるとこれがやっぱり良くて、何がよいかというと私の場合「収納」や「オーブンにそのまま入れたり、食卓にそのまま出したりできる取り回しの良さ」以上に「洗う時の心理的ハードルの低さ」が来る。
どうやら調理が終わってフライパンなり鍋なりをシンクに置き、取っ手を外した瞬間私の脳がそれらを「皿」であると認識するようなのだ。フライパンは大皿に、鍋はボウルになる。洗う面積は同じはずなのに(あとなんだかんだ取っ手パーツも洗わないといけないのに)、なぜかそれだけでシンクの中がやたらすっきりして見え、洗い物のハードルが下がる。
なんでなんだろうね。

あとおまけ程度に考えていた深型のフライパンが、フライパンと鍋の中間みたいな使い心地で結構よい。フライパンよりも深さがあり、鍋よりもだいぶ口が広いので、煮汁を飛ばすタイプの煮物とか、スパゲッティを作るときに重宝している。

■でっかいにんにく

「高いのを一度買ってしまうと安いのに戻れなくなる」というの、パンやらお米やらでよく聞く言説だけれど私の場合はにんにくだった。主食かよ。

食品の産地にあまりこだわりがなくて、自炊を始めてからというものの三つで100円とかのネットに入った某国産にんにくを愛用していたのだけれど、今住んでいるところはそのタイプのにんにくのコンディションがめっぽう悪い。買ったばかりなのに割ってみると青い芽がにょきにょきしていたり、ひどい場合はふわふわとした白いものが根元にくっついていたりするのにブチ切れて、ある日ひとつ200円くらいの青森産にんにくを買ったのだった。

今まで知らなかったが高いにんにくはまず粒の大きさが違う。
常用していたにんにくの二倍くらいある粒の薄皮を剥いていくと、つやつやぴかぴかの乳白色の肌が現れる。そしてそれをすりおろした時のみずみずしさ!
買ってしばらくしてもぜんぜん芽が出ないし、鮮度が違うのだと思う。すりおろすにしてもみじん切りにするにしても薄くスライスするにしても、調理器具に伝わってくる感触が小気味よくて楽しい。

知らないだけで「戻れないもの」が日常には多く潜んでるんだろうなあと思うと、怖いような、楽しみなような。


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