ゆずりはすみれ
お知らせです。
自作の詩をまとめています。
読んだ本の記録です。
2023年5月、詩誌『いちがつむいか』の最新号である「さん」号を発行します。詩誌『いちがつむいか』は、ゆずりはすみれによる個人詩誌です。2020年より年一回、自作の詩や散文の発表の場として定期的に発行しています。 ※「詩誌(しし)」とは、一般的に、詩の雑誌や同人誌を指す言葉です。 詩誌『いちがつむいか』さん号についてさん号では、前書きを除き、詩4篇、散文2篇を収めています。表紙のイラストは絵描きであり、無店舗古本屋クマヒコ書房の店主でもある吉村哲さんの作品です。 詩誌『
2023年4月20日に詩集『かんむりをのせる』新装版を発行します。 詩集『かんむりをのせる』について詩集『かんむりをのせる』は、ゆずりはすみれによる3冊目の私家版詩集です。2019年に発行しました。2018年に雑誌『ユリイカ』の投稿欄にて掲載された(入選した)作品を中心に15篇の詩篇を収めています。 2019年に発行し、(有難いことに)作者の手元からも在庫がなくなってしばらく経っていましたが、2023年に装丁を新しくして再販することにしました。 新装版について詩集『かん
平和 ゆずりはすみれ あなたを思うとことばをうしなうのは あなたが 広遠だからではない あまりにも 近すぎて あまりにも ここにあるから 慣れ切ってしまっているのかと 問えば そうかもしれないし、そうでもない 抱きすくめる ときもあれば 求めて探す ときもある 誰かや何かを かげにして 踏み付けて それに一切も気付かずに こうふくに 暮らすこと それを わたしは「平和」だと呼べない が、 しばしば わたしの「平和」はそう言う風に出来ている (きづかずにいることは
10月16日より静岡県掛川市で開催される「かけがわ茶エンナーレ2020+1」にて、参加アーティストの一人として展示を行います。 展示について「かけがわ茶エンナーレ」は、掛川市全域を会場として催される芸術祭です。前回は2017年に開催、去年の開催延期を経て、今年は「2020+1」として開催されます。約一ヶ月の期間中、様々な作家が様々な場所で、作品の展示を行います。 私は今回、詩作品の展示を行います。会場は、掛川市役所大東支所にある展望台です。360度、景色を見渡せる展望台の
8月と9月のお知らせのまとめです。詳細、また最新の情報はSNS、ホームページ(https://yuzurihasumire.tumblr.com/)をご覧ください。 フリーペーパーの最新号を発行しました 年4回、定期的に発行している名前のないフリーペーパーの最新号を、9月に発行しました。今号のタイトルは『てんてんと、秋』。詩と随筆を一篇ずつ掲載しています。 このフリーペーパーは、静岡県内、大阪市内、東京都内にて配布中です。配布場所の詳細については、下記ページにてご案内して
水やり ゆずりはすみれ おはよう、と如露がいう おはよう、と葉がかえす おはよう、おはよう、おはよう おはよう、おはよう、おはよう と しずくのかたちをした 子どもたちが すべり下り とび跳ね 手をたたき 声あげて 朝がきらら ひかる 万華鏡のようなまなざし 目を覚ました おんぶばったが あおい布団に寝そべったまま みずみずしい いのちに あくびして
ようやく明かりが灯る頃になって、目覚める。どこかから手が伸びて来て、短い前髪をさらら撫ぜた。私は白い服を取り出して腕を通し、胸を隠し、脇腹を納め、右足と左足とを並べてどちらにも同じ長さの筒を通す。いいかい。これから上手に歩くんだよ、と言えば、十ある指のうちの二つくらいがこくんと肯く。あとは知らん振り。床に落ちたスリッパを足でかき寄せる。 今日一日、きれいに風に飛んでいた洗濯物をベランダで迎える。おかえり。そう言って、頬に抱き寄せれば仄かなぬくもりがして、それは太陽と言うより
5月と6月と7月のお知らせのまとめです。詳細、また最新の情報はSNS、ホームページ(https://yuzurihasumire.tumblr.com/)をご覧ください。 詩誌『いちがつむいか』いち号を発行しました2021年5月20日より詩誌『いちがつむいか』の最新号「いち」号を発売しました。『いちがつむいか』は、2020年から発行を始めたゆずりはすみれの個人詩誌です。 この詩誌には2020年に書いた未発表の詩を中心に、詩と雑記、何点かの写真を掲載しています。詩誌の詳細に
目を閉じた頃からもう覚えていません。見えなくなれば、思い出すこともなくなるでしょう。風が吹き、流れて行くのをずっと聴いています。私には、それしかすることがない。 名前を呼びません。そこにいるから。私はそれをばらして、細かくばらして、また一つずつ組み立てて行く。手探りで。そして新しいかたち、新しいつながり、気付かなかった角度と温度を知るのです。私には幸いに、体がある。それだけが救いでしょう。それ以外の助けが他にありますか。 何度も繰り返しそうになる。繰り返してしまいそうにな
2021年6月から11月の半年間、詩の掲示を行います。 詩の掲示『いきつぎとしての詩』は、ゆずりはすみれによる詩作と掲示の試みです。2021年6月から11月までの半年間、詩作した詩の中から毎月1篇の詩を壁に掲示して行きます。1篇の詩の掲示期間は1ヶ月間。翌月には新しい詩と取り替え、半年間で計6篇の詩を掲示します。 「詩の掲示」自体は、これまでも行ったことがありますが、半年間と言う期間を定めて継続的に行うことは初めてです。今回、掲示場所となるのは静岡市内にある枇杷舎の壁です
2020年に創刊号を発行しました、ゆずりはすみれの個人詩誌『いちがつむいか』の最新号「いち」号を2021年5月に発行いたします。 今号は、2020年に書いた未発表の詩を中心にまとめています。詩と雑記(と何点かの写真)を掲載しています。内容は以下の通りです。但書のないものは未発表の詩篇になります。 けもの やさしさ むしのいき(※ウェブにて発表) お墓参りに行った日。(※雑記。noteにて発表) らっかする、等しく。(※雑記。noteにて発表) 火 はーと いそら 表紙の
3月と4月のお知らせのまとめです。詳細、また最新の情報はホームページ(https://yuzurihasumire.tumblr.com/)、SNSをご覧ください。 フリーペーパーの最新号を発行しました年4回、定期的に発行している名前のないフリーペーパーの最新号を、3月に発行しました。今号のタイトルは『らんらんと、春』。詩と随筆が一篇ずつ掲載されています。 このフリーペーパーは、静岡県内、大阪市内、東京都内にて配布中です。配布場所の詳細については、下記ページにてご案内して
スカート ゆずりはすみれ 自転車のうえで スカート 揺れてる 八十くらいのお婆さんが 揺れてる 信号機のした 真っ黄色に 年老いることは からだがちいさくなること しわが増えること 目が悪くなること 耳が遠くなること 言いたいことだけ言えるようになること かれんなわがままは いつか花びらを落として 棘だけになる から つつましく生きて行こう そう思った 私は 自ら棘を抜いたのかもしれない そうやって尖ったところをなくして なめらかにいることを 守りすぎたのかもし
あなたのからだは夜毎、脱げて行く。一枚の薄い皮が、電気の消えた後の静かな残像のように青白く脱げて、わたしはそれを寝床から天井へと目を見開いたまま、見詰めている。脱げた皮が煙草の煙の靄のように暗闇に流れて行く。ひっそりとしたからだを、そこに残して。 わたしたちはいつだってあたらしい。きょうのわたしは、きのうのわたしと比べてどこか欠けているし、埋め合わせのように何かが萌芽している。欠け落ちたわたしを、わたしは床の上に見付ける。部屋の角で見付ける。ゴミ箱の中にも。それに名前を
2月のお知らせのまとめです。詳細、また最新の情報はホームページ(https://yuzurihasumire.tumblr.com/)、SNSをご覧ください。 詩を書きました2021年2月27日に発売された雑誌『ユリイカ』2021年3月号に、新作の詩が二篇、掲載されました。 「球体」と「花」の二篇です。手に取る機会がありましたら、ぜひご覧ください。 今後もどこかで作品を発表出来るよう、引き続き詩作に励みます。精進します。
1月のお知らせのまとめです。詳細、また最新の情報はホームページ(https://yuzurihasumire.tumblr.com/)、SNSをご覧ください。 フリーペーパーの郵送を始めました年に四回、定期的に配布している詩と随筆のフリーペーパーの最新号『冬にわたる』の郵送を始めました。有料(100円)にはなりますが、ご希望の方にお送りしています。 フリーペーパーと一緒に、フリーペーパーに掲載している詩『レモン』の特製カードもお送りしています。価格(100円)の内訳は、送