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古代浪漫紀行

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古墳や縄文遺跡が好きなのは、そこに生きていた人がいるから。 何を考え、どんな風に生きていたのかを想像すると、気が遠くなり、そして浪漫を感じるのです。 邪馬台国はどこなのか? 古代…
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月子の世界の月を探す旅 1

月子の世界の月を探す旅 1

プロローグ 月子からの挨拶

わたくしはこの本の進行役の環月子(たまきつきこ)と申します。

苗字の「環」は、ぐるぐる回る、巡る、囲むなどの意味があるので、月が巡る、月に掛かる金の輪など。そんなイメージでしょうか。
「環」には他にもいくつかの意味があります。例えば古代の装身具の一種で、玉や鈴などを紐に通した腕飾りとか、弓を射るときに左のひじを覆う筒形の道具で、のちの弓籠手などの意味も持つもの、など

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旅する物語

旅する物語

3月に東京を中心に、高尾山や三峯神社に行きました。
4月には奈良の大神神社や三輪山、石舞台、箸墓古墳、京都の鞍馬山などを巡りました。
そして6月に再び関西に行き、4月に周れなかった明日香村をサイクリングで見て回り、滋賀の石山寺、秦氏を巡る古墳や広隆寺などを巡ってきました。

そんな旅行記をまとめているところなのですが。

私には特技というか、ちょっとした癖がありまして。
昔から、特定の場所に立った

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日本最古のお寺で運命の数奇さを思う

日本最古のお寺で運命の数奇さを思う

明日香村にある飛鳥寺は、596年に蘇我馬子によって建てられた日本で最初の大寺院です。
当時は現在の約20倍もの壮大な寺院で、大陸からたくさんの技術者を呼んで、日本で初めて瓦を製造するなど、最新の技術で製作されました。

この寺を中心に天皇の住居がおかれ、大陸からたくさんの情報や技術が入るようになり、日本で初めての首都として100年ほどの飛鳥文化が栄えたとされます。
今は小さな村の古いお寺という印象

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奈良の古代を巡る~破壊されたことで唯一無二になった古墳

奈良の古代を巡る~破壊されたことで唯一無二になった古墳

6世紀頃に作られたとされます。
巨石30個を積み上げて造られた石室古墳で、その規模は日本最大級。

皆様がイメージする古墳は、緑の草に覆われたこんもりした小山かなと思います。
↓こちらは卑弥呼の墓とされる(奈良が邪馬台国説にで)箸墓古墳。
こんな感じで緑の小山と周辺を守るための堀や池があるイメージ。

こちらの石舞台古墳も、もともとはそのような小山状だったのですが。石室を覆っていた盛土が失われて、

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