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時間は刻一刻と進んでいるんです。

おはようございます、劇団CLOUD9の小沢です。3月21日に始まったCLOUD9第8回公演『もういいよ』が波乱万丈の末、3月25日に幕を閉じました。

ここから数記事に渡って、本公演期間6ヶ月程度を振り返っていこうと思います。

なんだかんだで、総勢333名のお客様にこの作品を届けることができました。ご観劇くださった皆さま、応援してくださった皆さま、興味を持ってくださった皆さま、本当にありがとうございました。

執筆を開始したのが2023年10月。半年間、この作品と向き合い続けました。

キャパオーバーだったなあと痛感しています。いや、分かってはいたんです、キャパを超えている挑戦だということは。ただ、どの程度どのあたりがどのようにオーバーしているのかを知りたかったんです。

もうこの時点で無茶苦茶ですね、すいません。

こんな感じでやっているから、関わってくださった方々には多大な負担をかけることになってしまいました。謝罪も謝礼も、尽くしても尽くし足りないぐらいには大変な思いをさせてしまいました。本当に、最後まで一緒に走ってくれて、本当に本当にありがとう。

333人の中の一人が、東京から観劇のために京都まで来てくれていて、たまたまお話できたので一瞬だけ喋ったんですが、あ、初対面でした、その時。笑
なんか、熱が冷めないうちにこの人とちゃんと喋らなきゃ、と思って、偶然別の予定もあったので、背中を押されて新幹線に飛び乗って、今、東京へ向かっています。車内で隣の人が551の豚まんを食べ始めました。辛い!お腹すいた!羨ましい!

余談も余談、失礼しました。戻ります。
企画全体のこと、総務部のこと、作品づくりのこと、作品の中身のこと、その他諸々のこと、、、今回ほんとに書くことが多すぎて、何から振り返るべきか困っています。が、とりあえず中身だね、作品の中身の話をちらっとしておきます。

細かい話は、アフタートークをね、別で録ります。記録映像を観ながら振り返った言葉たちを音声収録して、それを公開します。準備中ですので、もう少しお待ちください🙏

今回書いた台詞の中で、一番浮いていた(浮かせていた)のが記事のタイトルにしたこの台詞だなあと思っています。

「時間は刻一刻と進んでいるんです。」

海チーム、月チームのダブルキャスト上演でしたが、二人とも芝居が上手くて、浮かないように調整してくれていたんですよね。

それでも無理があるぐらいには、この台詞だけなんか変なんです。言いにくい台詞を馴染ませてくれてありがとう。

人には誰しも、生きてきた中で振り返りたくない過去があるんじゃないかと思っていて、それは例えば「凍結させたい過去」でもいいし「解けない鎖」でもいいし「嵩上げした地面」でもいいし「針を失った時計」でもよくて。

そういう何某かを抱えた人たちの過去の時間が動き出す、そういう物語を描いたつもりでした。だから最後にはこの言葉が必要だったし、この言葉の後に、ようやく針が動き出した美朋子・璃那には最後のシーンが必要でした。

この話、別に震災を絡めなくても良かったのでは? という感想をどこかで見つけました。おっしゃる通りです。でもだから震災を絡めました。いや、絡めというか最下層に敷きました。震災という事象を根底に置いて書きました。震災のための震災の話を僕が描くことはできないと思ったから。だけれども、僕が見てきたそれをちゃんと言葉にして、ちゃんとカタチにしなくてはいけないと思ったから。だから敢えて十分条件のまま進めて、そのまま終えました。

なるべくしてなったカタチだなと納得しているし、そういうご意見をいただけることも有り難い気持ちです。300人に観ていただいて、これまでの作品とは感想やご意見が明らかに異なっているなと感じています。僕としては同じように書いて演出したつもりではあるのですが、どうも何かが根本的に違うような肌触りです。

それはきっと、題材として置いているテーマによるものなのかなと思います。そして「小沢の思想」というものがこれまで以上に強く濃く表現されているのかもしれません。あまり気にしていなかったのですが、そういうご感想がいくつかあって、そうなのかもしれないと感じました。

前述の通り、僕としては何も変えているつもりはないのですが、おそらく脚本が見やすくなっているのだと思います。それ故に、伝わることが増えたのではないでしょうか。

いずれにせよ、リアルに即したテーマ性ゆえの「虚構との境界」という議題は、感想や意見を述べる上でも、僕自身がこの作品を振り返る上でも重要なものになっているのだと察します。

いや、どうなのだろう。僕はこの話を書くと決断した時から、CLOUD9でこの物語を描くと決めた時から「リアルと虚構の境界」と向き合うことを知っていたのだと思います。その上で挑戦的な構成や内容にしたのだと思います。

若者が無邪気に演るにはあまりにも重量のある作品だったのかもしれません。そう捉えてくださったのなら光栄です。ありがとうございます。

これまでよりも「作品を分析して評価」していただくご感想・ご意見が増えています。嬉しいことであり、もしかすると観た位置によるのかなとも思いました。後方席は俯瞰して全体像を観れるのですが、前方席は没入度が格段に上がります。どちらも相応の良さがあるので好みは分かれるのですが、感想フォームにどの辺に座ったかも書いて貰えば良かったかも。

みたいな、諸々内容については喋りたいことが無限にありまして😅
純粋に好きだった台詞とかシーンとか、大事にしたこととか。そこらへんはたぶん、声の方が伝わりやすいと思うので、アフタートーク音声配信をお待ちください。

そんなこんなで1記事目でした。

来てくださった皆様にも、実は時計の針をプレゼントしています。お気づきでしょうか。当日チケットに時計の針を添えています。本作品があなたの時計を動かすきっかけになれば幸いです。

過去の自分へ「もういいよ」

2024年3月28日.小沢佑太


p.s.
最後まで読んでくださってありがとうございます。
お恥ずかしい話なのでひっそり書いておきます。
華々しい終わりを迎えた本公演ですが、その実、裏ではとんでもない大出血大赤字を叩き出しました。8回目にしてCLOUD9初の赤字。その額【50万円】です。

正直、なぜ今生活できているのかわからないぐらいです。ここから赤字脱却のためのネット物販を行いますが、理想値を叩き出しても20万ほどの負債を抱えることとなります。

カンパをいただけるに相応しいものをお届けできていたのかは個々の受け取り方によるものかもしれません。もし、お気持ちをカンパという形で表していただくことが叶うのであれば、以下にPayPayリンクを貼っておきます。こちらへお気持ちだけでも添えていただけますと幸いです。

ささやかではありますが、送金いただいた方は、感謝の意を込めて、記録映像(4月初旬販売予定)のエンドロールにお名前(ニックネーム可)を掲載させていただけたらと思います。金額の大小は問いません。赤字補填が叶った暁には、今後のCLOUD9の活動資金に全額充てさせていただきます。

何卒、よろしくお願いいたします。


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最後まで読んでくださってありがとうございます♪ 現在は日々の気づきを毎日綴っています。 2022年に劇団を立ち上げ、その運営を行う中での気づきや成長日記にすることを目指しています。 もしよろしければ、今後の活動をサポートしていただければ幸いです☺️