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2021.12.26 今日の音|大雪の京都を歩く

こんばんは、小沢佑太です。
今日は京都で海外戯曲作品のハシゴ観劇をしてきました。

実はあんまり触れてこなかった海外戯曲。
前提知識がないとわかりづらいのは言うまでもありませんが、ストーリーの理解を置いておくなら、演出の勉強にはものすごく良い経験になりました。

・ロームシアターで草彅剛主演の『アルトゥロ・ウイの興隆』
・green&gardenというギャラリーでUnit 寝児ノ夢の『Crimes of the Heart』

草彅剛のがブレヒト劇、友達が出ている下のやつがベス・ヘンリーの『心で犯す罪』

そして京都はあいにくの大雪。
寒すぎて心も身体もどうにかなりそうになりながら、
なんとか帰路についています。

アルトゥロ・ウイは、めちゃくちゃ完成度高くていい意味で気持ち悪かったです。作者ブレヒトの、演出家さんの意図したままに観客が乗せられていくサマに打つ手も術もないまま、気づいたらウイに拍手喝采し観客との第四の壁はいつの間にか破壊され、物語を終えると草彅剛なのかウイなのかわからないハンサム男が率いる赤い集団にスタオベでやまない拍手を送る。ものすごく気色悪かったです。何度でも言いますがめちゃくちゃ褒め言葉です。間違いなく素晴らしい芝居を魅せられたのに、刹那によぎるヒトラーの影。それを同一視してしまう、物語の世界なのか現実の世界なのか、その境目が意図して曖昧にされるこの感覚。これがブレヒト劇かと、心身で感じることができました。


『Crimes of the Heart』
こっちもそれ相応にズシンとくる物語でした。
難しいのかなあ〜と思いきや、表面的にはとっても観やすくなっていました。電話きっかけでバンバン嫌なことが降ってきてズンズン沈んでいったんですが、場所がよかったです。小屋。舞台と一体になった客席で、否が応でも世界に入りこまされる設計。2時間半飽きずにのめり込むことができました。




そんなこんなで、この忙しない年末にふと、
寒空の下、我に帰る。

立ち止まったら終わりな高速道路を走っている気がしていて、だけど走り続けられるほどのガソリンは持ち合わせていなくて、でももうスターターピストルは確実に鳴っている、そんな年の瀬の雪の夜。

コタツでだらだら、ぬくぬく過ごす日を羨みながら、
でも刺激を求めて挑戦し続ける人生にも焦がれている。

自分は一体どうありたいのか、
やっぱり掴みきれない自分がいる。

京都の冬は好きになれないなと思った。

この冬の寒さは心をぐしゅんと潰しにかかっている…

…ような気がした。

神戸を選んだ2年前の自分を褒めてやりたい。

帰路、大阪まで降りてきて、
神戸へ向かう小豆色列車。

揺られて西宮北口を出たあたりから、
急に筆が進み始めた。

「東京に来て変わった。環境で性格変わるの」

最近出会った人が言っていた。

僕の場合は、それが神戸だったのかもしれない。

苦しいこともあったけど、
ここにきてよかったのかもしれない。

何がどうということはないのだけれど、
兎にも角にも、今日は布団でぬくぬくして眠ろう。

考えるのも行動するのも、とりあえず寝てから。

あちこち移動して、いろんなものをみて、
いろんなことをやって、
きっとそこそこに疲れている。

大丈夫。
時間はちゃんと、自分自身に刻まれている。

焦らなくても、きっと大丈夫。

おやすみなさい。


2021.12.26、傘を持たずに、あるがままに。

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