脳波を科学する 〜集中するのに必要なのはα波?β波?〜
集中力が気になった人が必ず一度はブチ当る壁、それが「脳波」ではないだろうか。
論文を漁っていても、α波が…β波が…とどっちがどっちかわからなくなって、結局集中を上げるために必要な脳波がどっちなのか分からず断念してしまうことになる(ぼくだけかもしれないけど)
ということでここら辺でちゃんと「脳波」を頭の中に整理して、いつ集中について調べても欲しい情報を手に入れられる状態を手に入れておきましょう。
そもそも脳波って何だろう
脳波とは、脳の活動時に発生した電気信号を100万倍に増幅して記録した波形だ。
その時の脳の興奮状態が数値として表されることになる。
焦りや緊張、安静など、精神状態に応じて脳の興奮状態は変化し、出る信号のパターンが変わる。それが、αやβといった名前で分類されているのだ。
α波はどんな波?
人間がリラックスしているときや、一つのことに集中しているときに大きく なるのがα波だ。
α波はうとうとしている時から集中している時まで、幅広い時に発生する波形で、その波長によって、α1〜α3までに分けられている。
内向的かつ狭い範囲での集中力(内狭集中力)を発揮するのはこのα2の時だ。内面に向かっての集中のため、瞑想時の集中力を発揮する波形でもあり、アイデアや悟りを閃きやすいのもこの波形の時と言われている。
でも、気をつけて欲しいのはそれより少しゆっくりとした波長、α1の時は眠い時に発生する波形なので、瞑想時などはすぐに眠くなってしまう可能性がある。
逆にα3の時は焦っている時に大きくなる波形になる。
この時はどちらかというと外向的・広範囲の集中力(外広集中力)に近くなる。
β波は不安な時に出やすい
α波より細かい波長を示すのが、β波だ。
ストレスがかかる状況下でβ波は大きい数値を示すようになる。
θ波・γ波はレム睡眠の際に出やすい
θ(シータ)波はα1よりさらに睡眠に傾いた時に大きくなる波形だ。
そのさらに先、γ(ガンマ)波は深い睡眠時に大きくなる。
逆を返せば、良質な睡眠が取れている時はこれらの波形が綺麗に交互に現れる事になる。
まとめて一覧にすると、こんな形になる。
脳波の分類一覧
ここまでで、しっかりと整理できたのではないだろうか。
これで今日からあなたも脳波マスターだ!
…と言いたいのだが、注意すべき点が一つあるのだ。
脳波を知ったから集中できるわけではない
ここでキチンと理解しておかないといけないのは、
α波が出ているから集中できるのではなく、集中しているからこそα波が出ているのだ、ということだ。
α波を出しさえすれば集中できる、というわけではなく、心の状態をある程度平静にすることにより、α波が発生し集中力が増すことになる。
このことを理解せずに、無理やりα波を作ろう、としてはいけないわけだ。
もちろん、環境や状態を平穏に向かわせるような方法はあるので、それは有効である、ということになる。
皆さんも、脳波の整理をしっかりして、明日も良い集中と共にお過ごしくださいね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?