【今でしょ!note#90】 やりたいことがないのは、行動量が少ないから
いかがお過ごしでしょうか。林でございます。
「やりたいことが見つからない」という話をよく聞きます。
私も、ここ2〜3年前までは、「あえて自分でこういうことを仕掛けていきたい」という想いは特になく、その場その場で与えられた環境を楽しんで過ごしてきました。
ただ、会社の中で取り組んでいた新規ビジネス検討の取り組みを経て、「やりたいことがないのは、単純に行動量が少なかっただけだ」ということに明確に気付きました。自身の経験も踏まえて、とにもかくにも行動することが全ての出発点であるという話をします。
Steve Jobsの有名すぎる言葉
Steve Jobs氏が2005年のスタンフォード大学で行ったスピーチに出てくる"Connecting the Dots"の言葉は有名すぎますね。
当時、Youtubeがサービス開始したくらいのタイミングで、私もYoutubeで何度もスピーチを見ていた記憶があります。
ポイントだけかい摘んで引用します。
「将来を見据えて、点と点を繋ぐことは不可能であるが、後で振り返るととてもハッキリと線が見える。だから将来、どうにかして点と点が繋がると信じて、点を打ち続けるしかない。それが他人との違いになる」と話しています。
私が数年前に会社の中で取り組んでいた新規事業検討では、「とにかく何でもいいから、自分が情熱を捧げて信念を貫ける事業で、1円でもいいから売上を作りなさい」というミッションの中で始まりました。
それまでは、すでに事業化することが決まっている仕事を請け負って、きちんと最後まで作り上げることや、一旦形にした事業があって、それを発展させる形で新規事業を企画・立ち上げて、最後までインプリした経験はありましたが、自分の興味が赴くままにゼロベースで新規事業に取り組むのは初めてでした。
結果的に、この新規事業検討は2年ほどで終わった(私が部署異動となり、仕事内容が変わってしまった)のですが、自分にとっては「真にやりたいこと」を見つける出発点になりました。
まさしく「未来に向かって点を打ち続けるしかない」と考えて、「点を打ち続けた結果、後に線になった」という実感がありますので、私の場合はどういう点を打ち続けたのか、踏み込んでいきます。
出発点は「子どもや子育て世代に優しい社会」
新規事業検討のお題が与えられた時、自分は何にならば情熱を捧げられるのだろうか?とずっと考えていました。
当時、上の子が産まれて半年くらいだったこともあり、「もっと子どもや、子どもを持つ親に優しい社会作りに貢献したい」という気持ちに従って、何か動いていこうと決めました。
特に、妻と子どもと3人でどこかにお出かけする時に、子どもの着替えや離乳食、哺乳瓶などで「リュックパンパン問題」で出かけるだけで疲れてしまうということを感じていたので、出かける時の荷物を最小化できないかと考えました。
ベビーカーも大きく電車に乗るときに邪魔になることもあったので、出先でレンタルできたらいいなと考えていたところ、「ベビカル」というサービスを見つけ、実際に自分で使いに出掛けてみたりしました。
そして使ってみた感想を写真付きのレポートにまとめて社内で報告したところ、自身の体験を形にして発表してフィードバックをもらうプロセスが楽しくなっていきました。
レンタルベビーカーサービスはすでにあったので、ちょっとピボットさせて、地域内で必要な時だけおもちゃをレンタルする「おもちゃライブラリ」のサービスや、地方の子どもは都会の子どもと違って世の中の職業を知る経験が不足しているとの課題感から「ITを使った職業体験プラットフォーム」のサービスを考えました。
そしてそれらを企画書にまとめて、都内のいくつかの自治体の子育て支援関連の方に提案しにいったところ、またフィードバックをもらえて、行動することの楽しさを実感値として得られました。
「地域活性化」事業に関心が移るようになる
都内の自治体の方と話をしているうちに、行政の仕事についても調べるようになります。
当時、基本的にリモートで仕事をしていたこともあり、試しに北陸の実家に2週間程度戻ってワーケーションができるかトライしてみようということで、地元に帰っていました。
で、せっかく地元にいるのであれば、こっちでしかできないことをやってみようと思い、母が働く地方の染色業の中小企業工場を見学させてもらったり、地方自治体にいくつかアポイントを取って、地域産業を盛り上げるアイデアを企画書にまとめて一人で提案に乗り込みました。
色々調べて動いているうちに、地方特産品の海外販路構築や、海産物のトレーサビリティ向上、子ども施設におけるキャッシュレスなど、提案の幅が広がっていました。
そこで色んな方と話をしながら実感したのは、地方の中小企業の労働生産性の低さ(もちろん、全部ではないです)と、地域産業を盛り上げる仕事の面白さです。
それまで仕事で取り組んでいたこともダイナミックで大きなやり甲斐を感じていましたが、よく課題先進地域と呼ばれる日本の地方と一緒に課題解決のために何かをやるのは面白いという新たな楽しさを見つけてしまいました。
当時は、東南アジアの仕事をしながら、地方での事業検討を進めていましたから、まさに「グローバル&ローカル」。共通しているのは、自分の普段の生活から離れたところの価値観に触れながら、「自分たちの国・地域をもっとよくしたい!」と切実な危機感を持った元気な人たちと仕事ができるということでした。
そして、地域の人の実情をもっと知りたい!と考えるようになり、全国の約30の地域大学に飛び込み、自分たちが提供できる価値と掛け合わせて、地域活性化事業を一緒にやりませんか?とお声がけしていきました。
そこでまた面白い大学の先生たちとの出会いがあり、地方の中小企業の人材育成、人材不足に対するアプローチ、地元の魅力を発信したい地域行政、地域教育の在り方について、関心を深めていくことになります。
行動するから、やりたいことが見つかる
自分で動いてアイデアを色々な人にぶつけることで生まれた、今の関心事項は別の記事に譲ります。
この記事で伝えたいことはたった1〜2年という時間の中でも、おそらくそれまで潜在的に持っていた興味関心が表に出てきたということです。
そして、そのきっかけは「行動」です。
「やりたいことが見つかる→行動する」ではなく、「行動する→やりたいことが見つかる」なのです。
やりたいことが自分の外にあって、それを探しだそうとするアプローチではなく、色々と動いているうちに、潜在的に持っている関心や興味が自分の中から外側に出てきます。
「勉強するとは、本を読む・旅をする・人と話す」です。
まずは小さなところからで良いので、普段あまり話さない人に対して、自分の興味関心をぶつけてみるところから始めてみましょう!
それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
今日もお読みいただき、ありがとうございました!
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