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日々の渦

 ここのところ、noteをパタリと更新していませんでした。
 ずっと、noteの存在を忘れていたのではなく――ずっと自分自身の悩みを考えていました。
 自分自身の中に、不全感というか、何をしても違う、という感覚があるのです。
 周りは、何か楽しそうな趣味を見付けて、言い方は悪いですが、とても充実しているように思える。――と言っても、安易にその様な訳はないのですが、時折そう思ってしまう。

 高野悦子さんの『二十歳の原点』という、日記の書籍がありますね。随分と昔の本なのですが、学生運動の色合いが濃い、手記の作品です。
 その中に、自己愛という言葉が出て来ました。高野さんの作品の中には、「私」とか「自己」という言葉が頻繁に出てくるように、思います。
 昔から、お酒が私は飲めないので、タバコを吹かしながら、時折ジョン・コルトレーンの音楽に耳を傾けると、私自身の内面の渦を凝視してしまう。

 精神分析とか、今流行りのと表現すべきか分かりませんが、認知療法というものがありますね。私も勧められて一度認知療法をしたことはありますが、良いとは思えなかった。
 表層のツルツルした、認知というか、考え方のクセを変えるだけで、一体何が良いのだろう、とまた人から嫌われるようなことを考えました。

 また、私は最近よく夜出歩くようになりました。
 以前は、自宅にいることが多かったのですが、煮詰まってくると、外に出るのです。
 それで、何駅か電車に乗るのです。
 車窓から、流れる灯を見ながら、

 自分も随分と、長くこの街で育ったな
 とか
 このまま、街に溶け込んで消えていけたらば……

 などと、私の好きな漫画家のつげ義春さんの作品の主人公のようなことを考えるのです。
 HUBという、お店があります。
 安くお酒が飲めるお店です。
 前述したように、私はお酒が飲めないので、ウーロン茶を頼みます。
 外国人の方のお客さんが多いので、ちょっと異国気分になれます。
 私自身、ずっとお金がない暮らしを、この先続けていく覚悟はないので――どうにか、考えて行きたいとは、ずっと思っています。

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