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認知症の不穏症状への対応。綺麗ごとと理想論では対応無理よ。

たまには真面目な記事を。
さて、超高齢社会に伴い、認知症を患った高齢者がかなり増えてきています。通所リハビリで働いていますが、認知症の不穏症状等に対して介護疲労感が限界に達している家族や、職員でも苦労している方を多々見かけます。

そこで、少しタロの助からアドバイスをさせてください。

認知症を患う方が様々な要因で不穏症状を生じ、対応に苦戦・苦労することは周知の事実です。

教科書的には、

傾聴をしましょう。
その人の生活背景を考慮しましょう。
尊厳を守ろう。
その人が今どのような状況になっているのか理解しましょう。
その人に合わせて、否定はせずに。

などと記載されていることが多いです。

が、正直、きれいごとや理想論ではだめです。何一つ解決しません。
具体的な助言を欲している方が多いはずです。

まず、認知症を患った方が不穏症状を生じて、不安から徘徊したり、施設利用時に帰宅願望等が生じた場合、傾聴や理論では何も解決しません。

ずっっっと不穏のままです。
これは本人もスタッフ、家族もつらいだけです。

ではどうすればいいか?

快の感情になるような声かけや誘導を行えばいいのです。


なんやねん。と思った方、ちょっと聞いてください。


この快の感情や声かけに関しては、理論的な説明は何一つ必要ありません。
とにかく、何がヒットするか探ってください。きちんと利用者や患者に対応しているスタッフはその人がどういったことが好きかなど、すでに理解していることも多いです。

本人の発言とは関係なく、楽しい話や本人が好きそうな話をする、もしくは好きそうなことへと誘導するのです。

無理やりにでも。

これを、尊厳を無視している、主体性を無視しているなどと言わないでください。無視しているわけではありません。

不穏でつらい気持ちになっている方を、いつまでもつらい気持ちにしている方がだめでしょ?

認知症で不穏症状が生じた方は、最終的には不穏になっている理由を自身で作ってしまうことが多いです。なんなら、なぜ不穏になっているのかを自身ですら忘れており、
不快の感情だけで突き動かされていることが多々あるのです。

だから強制的な快の感情へのシフトが必要なのです。

基本的に人間は

快か不快の感情しか存在しません。

これ大事です。

人は快か不快の感情しか脳的にはないのです。

快・不快に勝手に理論等を乗せているだけです。

なので、不穏症状が生じている場合は間違いなく不快のスイッチが入っています。

それを快の感情にチェンジすればいいだけなのです。

それがむずいねん。という人もいるかもしれません。

が、正直、「きちんと接客」できるスタッフがこのことを知っていれば、余裕で対応できます。

この「きちんと接客」とは声の出し方、表情、話すスピード、タイミングの取り方、パーソナルスペース、話題などを無意識的に図りながら対応できる接客のことです。温かく、楽しい雰囲気を作りだせる接客です。

だいたいこれができる人は、不穏症状が生じている認知症の方の快・不快のスイッチの切り替えを促せます。

とにかく、不快⇒快の感情にどういう手段を用いてでも切り替えさせるということが大事なのです。

これができないスタッフに関しては、口調が強かったり、忙しい影響か、せかせかして対応していたりします。自身の不快の感情が、もろに不穏症状を発している認知症の方に伝わっているのです。

不穏症状が生じている方に対して、さらに不穏を加速させるスタッフもいます。怒ったり、理論詰めをしたり、大きな声を出したり、表情が鬼のようになっていたりします。この場合はもう、その人が対応すると余計にややこしくなるので、別のスタッフが対応してください。そのスタッフに対して、不快な感情が生じているので、もうそのスタッフでは絶対に対応が無理です。あきらめてください。

なので、不穏を生じている方に対しては、出だしから優しく温かく対応する必要があります。自分に不快の感情ではなく、快の感情を持ってもらうことが絶対条件になります。

ぜひ試してみてください(^^♪



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