この世界はいじめでできている

※これは2020年5月10日に書いた文章です

幼い頃、「大人」の見本は身近にいる両親だった。

私は先天性心疾患を持って生まれてきたので、両親の苦労は大きかったに違いないが、私も妹も何不自由ない生活をさせてもらい、今後の人生のためにとたくさんのことを学ばせてもらった。

そんな両親は、私にとって何でもできるスーパーマンのような存在で、世の中の他の大人も当然みんなそうであり、私もいずれは自然とそうなるものだと思っていた。

そうではないということに気づいたのは、母が私を生んだのと同じ年齢になったときだった。

私は、精神的にまだ子供だった。

両親のように、スーパーマンのような大人には全くなれていなかった。
周りを見てみると、私と同じ子供のような大人がわんさかいた。
それどころか、子供の頃に小学校で習ったことすらできなくなっている大人もたくさんいることに気づいた。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

あれは、小学5年生のときだ。

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