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ベーシックインカム(BI)についてわかりやすく解説します

コロナの感染拡大がきっかけで
ベーシックインカムが机上の空論では
無くなる時代が来るかもしれません。

しかしそもそも

ベーシックインカムとは何かが分からない


という方や

ベーシックインカムが導入されるとどうなる?


この辺についてもわかりやすく解説しようと思います。

この記事を読み終える頃には
ベーシックインカムについてが
理解出来るかと思うので
是非最後まで読んでいただけたらと思います。

またYouTube動画ではさらに詳しく解説しているのでこちらも観ていただけると嬉しいです。


それでは本題に入っていきます。


1.ベーシックインカムとは


ベーシックインカムとは年齢や性別、
所得の有無にかかわらず全ての人に一定額の現金を支給する制度です。
つまり全ての人が最低限の生活は保障される仕組みの事です。

日本では老後の年金や生活保護、
失業保険といった社会保障制度によって
所得が無い人やもしくは少ない人を
支える仕組みが用意されています。

しかしこれらの給付は所得や
仕事の有無についての審査があり、
満足のいく金額がもらえなかったり
全く支払われない事もあります。

そこで誰でも全ての人が
最低限の生活保障を受ける事が出来る制度である
ベーシックインカムに世界中から注目が集まっています。

2.何故、ベーシックインカムなのか


これには2つの理由があります。

・経済格差


国の文化や生活水準に対して
貧しい生活を送る人の貧困率は
2015年のデータですが約16%いるそうです。

16%という数字が多く感じるか
少なく感じるかは人それぞれかと思いますが

ざっくり10人に2人は貧困層の人と考えると
個人的にはかなり多く感じます。

・テクノロジーの発達


AIやテクノロジー発達によって人間がしなくても良い仕事がたくさん増えてきます。

つまり今までしていた仕事は
しなくてもよくなります。

単純作業や感情や感動の伴わない
キツい仕事は人間はいなくて良い時代が来ます。

しかしこれは逆に考えると
今までこの仕事をしていた人達からすると
AIによって職を奪われるという事になります。

今後さらに増えていくであろう失業者達を
一括して迅速に救う為にも
個別で所得の審査をしなくても良い
ベーシックインカムを導入すべきでは無いか
という考えがあるそうです。

3.メリットとデメリット


まずはメリットからご説明していきます。

『ベーシックインカムのメリット』


ベーシックインカムには大きく分けて3つのメリットがあります。

・貧困対策

これは先ほど話をしていた格差社会の解消です。

無条件で全ての人に収入を支給する事によって
生活保護を受けられないが生活がとても厳しい
という層にとっての対策が可能になります。

また成人だけでなく子供にも支給されるので
子供が多いほど世帯収入が増えるため
少子化の対策にもなります。

・労働意欲向上

生活保護は一定の収入があると
打ち切られてしまいますが
働いて得た収入はベーシックインカムによって
得た収入からプラスして勘定出来ます。

つまり働く事によって得た収入は
それだけ自由に使えるようになります。

最低限の収入は確保されているので
稼げば稼ぐだけ累計として足されていきます。

・労働環境の改善

ベーシックインカムの導入によって
凄く待遇の悪い会社でも

「生活がかかってるから働かなければいけない」

という価値観は無くなります。

つまり副業もしやすい環境になるし、
現状働いている職場もすぐに辞められては困るので
労働環境の改善に力を入れるようになります。

その結果ブラック企業から順に
働く人がいなくなっていくので
生き残る会社は労働環境の
整った会社ばかりになります。

『ベーシックインカムのデメリット』


ベーシックインカムは労働者にとっては
良い事づくめに見えがちですが
もちろん良い事ばかりではありません。

デメリットがあるので
まだ実用化されていない事実もあります。

これには大きく分けて2つの理由があります。

・財源の確保

現在日本人の人口は約1.3億人と言われています。

また日本でベーシックインカムを導入するとすれば
一人当たりの月の費用は約7万円といわれています。

つまり1ヶ月あたり9.1億円必要になる計算になります。

これが1年間なら3,321億円の金額が
毎年必要になるという事です。

このお金をどうやって確保するかが
問題になります。

またそもそもの話をすると
7万円で生活が出来るのかという論点も
出てくるかと思います。

場所にもよりますが
大阪や東京では1ヶ月の家賃だけで
7万円は普通に超えていきます。

・消費税増税

先ほどのお金の確保が大変な以上、
税金をたくさん集めなければなりません。

その為現在は10%の消費税ですが
10%では全然補うことができないので
超大型増税をしなければならなくなります。

・労働意欲低下

先ほどベーシックインカムのメリットの部分で
労働意欲の向上について話をしました。

しかし労働意欲が低下するリスクも
あるのは事実です。

デメリット編では低下について話をします。

先ほども話しましたが
最低限の生活が保障されるベーシックインカムでは
待遇面に不満を抱えながら仕事をする必要がありません。

また誰もがやりたがらない過酷な労働を
収入のために行う必要もありません。

そればかりか、労働自体を拒否する人も出てくるかもしれません。

このような状況が労働人口の低下を招き、
必要な公共事業の実施すらままならない、
という事態に陥ってしまう可能性もあります。

AIやテクノロジーがさらに発達すれば
この懸念も無くなるかとは思いますが
まだ今の現状では人間の手を加える事が
必要なのでこれをしてくれる人が
いなくなると国や市町村にとっては
大きな痛手になります。

以上がベーシックインカムの
メリットとデメリットになります。

このデメリットの部分の財源の確保や
労働意欲をどうやって向上させるかを
もっとクリアにさせる事が出来れば
ベーシックインカムが導入される時は
そう遠くは無いかと思います。

しかしこの課題をクリアにするのは
まだまだ困難がたくさんあるので
イギリスはこれをどうやって乗り越えるかが
大切なところです。

フィンランドやカナダで実際に
試験導入したという事例もあるのですが
どちらも打ち切りになったりと
まだまだ過程経過の段階なので
今後の動きにチェックが必要になるかと思います。

いざ、ベーシックインカムの導入になった時に
どのように働きどのように生きていくかを
今のうちから考え学んでいく事が大切なことなので
その辺もこの記事で今後も発信をしていこうと考えています。


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