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【0章】第一志望の大学に落ちる。

不合格。

郵便届けにやって来た彼は、いつも不合格と言う。

どれだけがんばっても「不合格」って。

お前なんてだめだって。

できっこないよって。

てもがんばってるから合格にしてほしかった。

勉強は得意だった。テストでいつもいい点とってた。

皆勤賞ももらった。クオカード付きだった。

真面目にやってきた。

夏休みの宿題も早めに終わらしたりしてた。

いつも宿題はやってた。

提出物も毎回出してた。

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高校の頃、成績のよかった僕は

近畿大学の特待生

を目指してがんばってた。

特待生?それは無理だよ 笑

いやー近大は受験生も多くて難しいよー

でもあなたは学校の成績もいいから大丈夫!

不合格。

推薦入試、一般入試、ともに不合格。

しかしセンター利用は近畿大学はとらず、第二志望の大阪芸術大学だけにしていた。

だってお金もかかる。親の金。

きつかった。

推薦入試受かって特待生!

は、もう無理だと思った。

できる気がしなかった。

でも「近畿大学は諦めたよ。」

なんて言えなかった。

でも現実は違って全然うまくいかない

今まで、自分は普通より少しすごい方だと思ってたし、


周りも賢い!とか才能ある!って言ってくれてて。


だがこの大学からの不合格の通知は、ダメの烙印に見えた。

受験をがんばればがんばるほどお金と時間だけがなくなってく感じが、とっても恐ろしかった。

それでもがんばれたのは、たぶんいい意味でも

プライドがあったからと思う。

自覚なんてそのころはありません。

受験。苦行でもしてるのかと思った。

みんなこんな苦しい思いして受験してるの?

って思った。

自分なんか特別でもすごい人でもなんでもない

普通なんだなーって思った。

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そんなこんなで

死にそうなって

吐きそうなって

苦しくてもう

がんばりたくなくなったりして

いろいろあって受験が終わった。

第一志望に落ち、

第二志望の大阪芸術大学への入学が決まった。

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