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【八章】ヒッチハイクができない。

【七章】へ

もりおかぁぁぁぁぁ!

の方面を目指し、再びヒッチハイクしていく。
このへんは田舎らしく、SAであっても、今までのSAに比べると、車も少なく、造りも違う。
しかしナンバープレートをみると盛岡や青森が多い。
これは期待できる。
でも乗せてくれる人がなかなか見つからない。
やはりどことなく今までのSAに比べて少なく感じる。
ここはまだ大丈夫だが、この先でのSAが心配。
すると、自分と同じくらいの年齢の学生がいて声をかけてみた。
「他にもいるからちょっと聞いてみます」
さすが学生、受け入れが、器が大きい。
その車をみてみると5人のっていた。
やべぇ、男旅だ。

【第十号車 無計画東北旅男子学生 】

僕も高校のときに、男友達と大阪から東京へ、"青春18きっぷ"で行った。
一人が出発からついてからのとまで計画してくれて、
楽しみでいた。
当日、一人が寝坊。家まで起こしにいった。
マンションの一階だったからか、
「うわぁぁあ!」と叫ぶ声が聞こえた。
この漢旅もなつかしい。前章のジャーニーとも青春18きっぷの
話をした。
彼らの男旅に僕も乗車することになった。
岩手山SAまで行ってくれることに。
ちなみに彼らは千葉県の船橋から無計画東北旅をしていたようだ。
ヒッチハイクにはいろんな出会いがある。
激安飛行機に揺られるだけではできない貴重な体験がここにある。
次のSAまでの道中、僕のとなりに座ってた男。
スマホを横にして車のゲームをしていたんだが、
免許のときに落ちたから、それでレーシングカーで練習してるのか、意識高いなっていじられてた。
なんだかんだで岩手山SAに到着。
今回はじめて、メッセージ書いてる途中に話しかけられた。
このままではサプライズにならないので
5人全員分書くことにした。
ここでお別れだが、旅はどうなっただろうか。

すいか。🍉

やはり案の定、車が少ない。
土地にたいしての車の数が少ない。
ここまでいい調子で来ているが、たった一度のヒッチハイクで3時間、かかりかねない。
不安がつのる。
そこで声をかけた二人組の男女に声をかけた。

【第十一号車 善意すぎ恋人の二人】


「ええよ。」
そのええよの3文字が、のちに善意に包まれることになる。
今回もだが運転手でたばこを吸う人がいて、
昔小さい頃にぜんそくだったこともあり、
たばこはすごく嫌いだったが、
もやは気にならない。
ありがたいことがあると、他の嫌なことはわりとどうでもよく感じる。
唯一、別の車に乗せてもらうときに、自分がたばこ臭してないか気になったぐらい。
そこはファブリーズ様でぶちかましておく。
乗せてくれた男性はハスキーボイスで雰囲気が怖かったが、
黒目が大きくてチャーミング。
女性は若くてロングの茶金髪。
やはりこういうとき、俺じゃましてねぇかな、って申し訳なくなる。
だが乗せてくれた人は俺も含めて楽しんでくれる。
だからこそせめて大阪から北海道という乗せがいのあるヒッチハイクで話のネタにでもなってくれたらなって思う。
次のSA、花輪SAまで乗せてってくれることになった。
SAからSAは結構距離があるからありがたい。
おそらくだが、乗せてくれる人の特徴として、
・時間に余裕ある。
・方面が同じ。
・ヒッチハイクしたことある、乗せたことがある。
が主だと思った。

乗り合わせてる彼女の方が「やっぱ人多いところがいいよな」
っていうわけで、花輪SAになったのだが、
そこも少なかったのだ。
途中の通りすぎたPAはトラック数台だけとか、一般車1台とかで、
「ここで下ろすのはさすがにかわいそう」
といって予定より進んだSAまでいってくれたり、
「ごめんなこんな車に。はずれやな」
と言われることもあったが、これは全くもって違う。
乗せてくれない車がはずれなので乗せてくれる時点でもう大当たりだ。
彼氏は以前に外国人にヒッチハイクされたことがあるらしい。
「それは乗せなかった。さすがに怖い。がたいゴツいしそのとき俺ひとりやったし、何させるかわからんし。」
なんだかんだで僕はヒッチハイクに適した要素を持ってるかもしれない。乗せても大丈夫そうという、見た目で信頼を勝ち取れるのは強みだ。
にしても花輪SAこえたとこも少ない。
津軽SAまでも来てくれたが、そこも少ない。
俺の不安と恋人二人の予感もあたる。
それにこのへんは以外と田舎らしく人が少ない。
大阪慣れしてしまったからか、思ってた以上に少なくて。どうしよう。
「俺らも北海道いっちゃう?」
彼氏の冗談が出たと思ったら
二人はいろいろ話してた。
PAは人少なすぎておろすわけにはいかないし、
この子の行きたいとこが青函フェリーだし、
「高速降りたとこならフェリー方面行く人も多いし、そこが一番いいんちゃうかな。どうする?」
なんと青森ICまで行ってくれることに!!
ついに青森を越えて、高速をおりる
たしかにフェリー方面が多そうだ。
PAとは違い、最悪自分の足でも行ける。
そして青森ICまで行くことになった。
ここのICは結構広い。いける。
乗せてくれた恋人同士の二人にお礼を言い、お別れする。

ここまで来たからか、恥ずかしさなど0に近かった。
なんといっても大阪から東北の最北端、青森までヒッチハイクだけで来ているのだ。

すごくない?笑

と思いつつ、再びヒッチハイクをはじめる。
そこは1分に5台通るぐらいだったが、
遠距離トラックも多かったので、
これはフェリー介して北海道まで行くやつじゃないのか?
と思い、テンションあがった。
しかしやはり止まってる車に声をかけられないここでは
掲げるヒッチハイクしかできない。
歩いて場所を変えるか。
もう少しやったら変えてみようかな。
そんなことを考えていたら、黄色のヘルメットかぶった30代ぐらいの男性がこっちに走ってくる。
「ここでヒッチハイクしたらダメなんよ」
!?

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