見出し画像

書評 #39|オレたちバブル入行組

 読者の眼は、半沢直樹へと乗り移る。「理不尽をいかにして超えるか」。それが本著とシリーズの醍醐味だ。ねっとりとした雨のように降り注ぐ、理不尽な仕打ちの数々。その熱が上がれば上がるほど、ページを繰るスピードは早まっていく。その先にある、カタルシスを求めて。

 人のため、世のため。献身的な中にも、半沢直樹は自らの信念をそこに宿す。だからこそ、彼は輝き、他者から信任されるのだろう。


この記事が参加している募集

#推薦図書

42,541件

#読書感想文

189,141件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?