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”言葉”は侵食する

ぼくはこう考えています。

「人の”言葉”は他の人に侵食する」

つまり「ある人が使っている言葉」が「今まで自分が使っていた言葉」に置き換わるということ。


もう少し具体的に書きましょう。

ぼくは「トイレに行く」ことをいつも「お手洗いに行く」と言っています。

この2つの表現は内容としては同じもの。行き先を表す言葉として「トイレ」を使うか「お手洗い」を使うかの違いしかありません。

言葉から受ける印象は多少は違いますが、大きな違いはないですよね。


そのためどちらの言葉を使ってもいいはずです。


ですが、ぼくはいつも「お手洗いに行く」と言っています。

これはある友人がいつも「トイレ」ではなく「お手洗い」という言葉を使っていたことに由来します。

昔はぼくも「トイレに行く」という表現を使っていましたが、その友人と会うようになってから「お手洗い」を使うようになりました。

おそらく理由としては、ぼくはその友人と会話をする機会が多かったので、知らず知らずのうちに相手の言葉を自分のものにしてしまったのでしょう。


つまり仲の良い友人の言葉が自分の言葉に置き換わったということ。

これこそが「言葉は侵食する」という考え方です。


もちろんこれ自体はよくあります。

おそらくあなたも身に覚えがあることだと思います。仲の良い友人の口癖を、知らず知らずのうちに使ってしまうことってよくありますよね。


だから

仲が良くなる → 言葉の侵食

が起こるという論理関係です。


仲が良ければ言葉の侵食は起こりやすいので、その判断基準としても使えるかもしれません。

もちろん「言葉の侵食が無いから仲が良くない」とは言えないので、その点はご注意ください。



それでここまで「言葉の侵食」について解説したわけですが、これは意図的に起こすことも可能だとも考えています。


言葉の侵食 → 仲が良くなる

つまり「言葉の侵食」を相手との距離を縮める手法として使うということですね。

なぜそれができると考えるのかというと、言葉は人とコミュニケーションをとる手段の一つだから。言葉に共感できるのであれば距離が縮まるのは必然ですよね。

そのため「相手と同じ言葉を使うこと」で相手に共感させるのは、相手との距離を縮めることにもつながります。

言い換えれば、意図的に相手の言葉を使うことで「言葉を侵食させる」ということですね。


だから仲良くなりたい人に対して、相手に気づかれない程度に「相手の言葉を自分に侵食させる」ことには効果があると考えます。

もちろん断言することはできませんが。


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