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ナチュラリッチという生き方


ナチュラルリッチという新しい豊かさと生き方について

自然農法を始めて早くも7年が過ぎようとしています。2013年に研修に行って、2014年から独立してコツコツ歩んできました。2016年には株式会社 悠三堂を設立して、2020年には奈良の古民家を借りることができました。最初は専業農家になれるなんて思ってなかったのですが、なんとか農家として自立した生活が送れるようになってきました。

今までの歩みを振り返ると、シンプルに売り上げや所得が上がったということだけではなく、自然農法を実践する中で、自然に人生が寄り添ってきているような、自然から学び自然に身を任せることで、身体や頭や心から、余分の気合や力が抜けてきているように感じます。農業を始めた当初は、自然農法で生活をするなんて、気が狂っていると言われました。今では羨ましいと言っていただけることもあり、人々の意識も僕らの考え方もずいぶんと変わってきたように感じています。

僕らの働き方や生活を呼ぶのに相応しい言い方が見つからないので、当面はナチュラリッチという呼び方をしていこうと思っています。僕が大好きなNulbarichのもじりなんですが、オールドリッチ、ニューリッチに対して、ナチュラリッチというのが、僕らのスタンスをを明らかにしてくれているように感じています。年収を上げていくオールドリッチ、自分の時間を大事にするニューリッチ、自然と人間性を大事にするナチュラリッチ。簡単に区分することはできませんが、僕は大雑把にこんな風に捉えています。

自然農法を実践する中で、お金には換算できない豊かさが満ちてくることに気づかされ続けてきました。気持ちのいい空気や十分な睡眠、自由な時間や雨の日の読書。都会で働く人にとってはお金に変えても欲しいものが、僕らの周りにはたくさんあります。そういうものの価値をもう一度ゆっくりと考えてみることが必要なのではないかと僕は思います。家族との時間や自分のビジネスの進め方、農作業を通して体を鍛え続けられてきたこと、自分たちが作ったもので家族を養えることや、自然農法に取り組む仲間、多くの人に愛飲してもらえること。年収や月収を求めて働いていると決して得られなかっただろう、ささやかな喜びと感謝が僕らをナチュラリッチに導いてくれています。




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