見出し画像

苺を煮る、写真を撮る、家にこもる

イチゴが1パック198円で売っていたので、前に見かけて気になっていた"レンジで簡単に作れるイチゴソース"を作ってみた。

画像1

参考にしたのは、このレシピ。
「レンジでちょこっと ♥いちごソース♥」

10分程で何とも手軽にフレッシュなソースができたので、大満足だ。

さて、こうして写真映えしそうなものを作ってしまったからには…「撮影、するでしょ!」と。ソースの粗熱がとれるのを待つ間に、いそいそとセッティングを始める。仕事がキャンセルになってしまい時間があり余っていると、趣味が捗るものだ。

まずは窓際に置いてあるキッチンワゴンに、リネンのハギレとレース編みランチョンマットを重ねて置き。彩りにそっとドライフラワーを添える。(全部ナチュラルキッチンで格安で買える)
それから何かを切る為には全く使ってない、完全に撮影小道具と化しているカッティングボードを引っ張り出して。お気に入りの無印のグラスに、グラノーラとねっとりカスピ海ヨーグルトを重ね入れると準備は完了。

画像2

ここに、イチゴソースをたらり…とするところから、撮影開始だ。

画像3

ちゃんと盛り付けが終わってから撮るのでもいいんだけど…こういうちょっとした動作が入ると、臨場感があるというか。人の気配がそこに感じられて、そういうニュアンスのある写真が好きなのだ。

画像4

とはいえ。これ、1人で撮っているものだから…左手はイチゴをこぼし切らないようスプーンの角度をキープしたままの難しい体勢だし、右手は片手で重たい5Dを持っているおかげでプルプルしていて。実は写真のような優雅なひと時感は、全くない。良い雰囲気なのは、写真だけだ。でも、それでいい。

一人小芝居写真が終わったら、出来上がり写真も撮る。

画像5

〜フレッシュ苺ソースのヨーグルトwithグラノーラ〜

なんて写真に添えておくと、なんだかどこぞのカフェのメニューっぽい。先日のブラウニー写真とあわせて、色々撮って「妄想カフェ」のメニューとか作ってみても楽しいかもしれない。それならパラチンケンを作った時にもちゃんと写真撮っておけば良かった。

ここでは。先日目にしたばかりのテーブルフォトのコツに、"リネンの皺はそのままで"というのがあったのでさっそく実践。こういう写真は皺のない綺麗なクロスで撮るべしと思われがちだけど。背景が平板になりすぎないよう、立体感の描写として皺が写り込んだ方が良い…という内容だった。たしかに、その通りだと思う。自分がリネンにレース編みのランチョンマットを重ねるのも、似たような理由だ。

ここで、今度はスマホでもパチリとしておく。

画像6

スマホだとInstagram用に最初からスクエアで構図を取ること、被写体にしっかり寄ってもピントが合わせられることが一眼レフとの違いだ。

少し引いた目線から撮っている一眼レフでは、ある種の世界観が感じられる写真に仕上がっているけれど。寄りで撮っているスマホの写真は、そういうどこか突き放した感じはない。そこにあるのは、もっと身近で親しみやすい"わたしの世界"だ。

また一眼レフに戻って、構図を変えて何枚か撮ってみる。

画像7

同じセッティングでも、縦横や撮影アングルや方向の違いなんかで雰囲気が変わってくるので。せっかく準備したなら、あれこれ撮っておかないともったいないような気がしてしまうし…

画像8

画像9

何カットも撮った中からお気に入りを見つけ出すのも、また楽しいものだ。

先日の「花を飾る、写真を撮る、家にこもる」で、写真とは選択の積み重ねだと書いたけれど。こうやって感覚に沿うものを選び出す作業というのが、生来から好きなのだろう。

画像10

そこに必要なのは、自分の心という物差しだけ。だからこそ、家にこもってのひとり遊びでも困ることはない。

もちろん他人の目線というのも、時に必要なものではある。しかし、これは仕事ではなく趣味なのだ。目的も写真そのものを楽しむことであって、それを使ってバズらせることではない。
もし他人の目線を必要とするならば、この場合においては自分の選択肢を増やす為の知識や情報としてだ。そして。それならば直接に他人と相対しなくともインターネットの普及した現代では、他人の目を通して切り取られた世界にいつでと手軽に触れることができる。

考えてみると、なんと便利な世の中なんだろう。

もしもこの騒動が30年前のことだったら、それはデジタルカメラもなくインターネットも無い世界で。きっと自分は写真など撮らずに、お気に入りの小説を本棚の端から読み返していたと思う。パソコンだって写真を見たり現像したりする為ではなく、ぷよぷよや信長の野望ができるゲーム機として使われていただろう。

そう思うと、わたしたちは自粛生活に優しい時代に生きている…と言えるのかもしれない。なにせもう2週間近く家にこもっているけれど、おかげさまで未だに退屈することもなくこうして日々を楽しんでいるのだから。



*************
スキ・フォロー・クリエイターサポート、すごく嬉しいです。
書く励みになってます、ありがとうございます!

広島で、大人から子供まで人物の出張撮影をしています。自然な情景を、その時間を…切り取って残したスナップ写真は、お客様だけでなく自分にとっても宝物。何かありましたら、ぜひどうぞ!

ユルリラム
http://yururelam.web.fc2.com/

この記事が参加している募集

カメラのたのしみ方

おうち時間を工夫で楽しく

サポートはたぶん、うちのかわいいワルチーズのおやつか好物のささみに化けます…!