着色区域の周囲はどこが危ない?【ハザードマップをどう使う?vol.3】
前回では同じハザードマップでも重ねるハザードマップで「拡大して見る」ことが非常に重要だと分かりました。
詳しく見れば見るほど、ハザードマップは「見ればOKではない」と感じますよね。
(※トップ画像は、国土交通省:重ねるハザードマップより)
塗られた範囲外のどこが危険?
前回でもお話ししましたように、ハザードマップには以下のような但し書きがあります。
もちろん何ごとも100%はありませんから、こう但し書きをするのは当然だと思います。私も「100%安全です」なんて怖くて言えません。
でも専門知識のない一般の方々は「じゃどうすれば良いの?」と戸惑ってしまうかと思います。
そこで着色されている周囲のどのような場所はより気を付けた方が良いのか?を考えてみたいと思います。
重ねるハザードマップで地形を見る
土砂にしても水にしても、高いところから低いところへ流れます。
つまり地形・・・特にどこが高いか低いか?を確認するだけでも、かなりの有益な情報になります。
前回も紹介した仙台市のハザードマップでは、残念ながら地形は分かりません。下図のように、等高線が図示されていないからです。
その点、重ねるハザードマップであれば等高線が表示されていますので、高低差を見て判断することができます。
さらにアップにして見てみましょう。
茶色で着色された場所は土石流の危険がある区域です。
等高線による地形情報も含めて読み取ったところ
と筆者は解釈しました(下図参照)。
と言うことは、状況によっては茶色に着色された区域外に土石流が来る危険もありそうです。
例えば、豪雨時にこの中学校に避難した場合はプールの方へは近づかないなどの注意が必要となります。
このように、ハザードマップを「読み込む」ことができれば、より一歩踏み込んで危険を回避できそうです。
でも、どうでしょうか?
等高線を見てどのような地形か読み取るには、一定以上の経験を積む必要があると思います。
ましてや土石流がどう流れて来るのか?を上記のように想定するのは、一般の方々には難しいですよね。
どういった取り組みができるか?
ハザードマップは、まだまだ改善の余地はあると思いますが、まずはここまでのものを作成した国や自治体の各担当者の方々に感謝申し上げます。
これらは間違いなく、私たち日本人にとっての貴重な財産です。
この財産、使いこなさなければもったいない。
そして我々市民の多くが使いこなすことで、様々な問題点が浮かび上がり、さらなるブラッシュアップが進むと思います。
ここまでハザードマップを見るうちに以下の問題点が浮かび上がりました。
これらを解決するために、私自身がやってみたいと思うことが色々と出てきました。
まだまだボンヤリしていますが、次回はそのアイデアについてお話ししたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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