見出し画像

若さ溢れる地域です!!:北西部平坦~中山間地域【都道府県シリーズvol.40大分県part1】

大分県は起伏が多く地形変化に富んでいるため、13の地域に区分されました(※筆者個人の見解です)。
今回は熊本・福岡との県境付近である北西部平坦~中山間地域を見に行きましょう!

場所は?

再確認です。

43_周辺都道府県

スーパー地形(カシミール3D)より抜粋した画像をもとに筆者作成。
なおカシミール3Dは元データとして国土地理院の「電子国土」を使っているそうです(出典:国土地理院ウェブサイト
※トップ画像や以下の地形・地図画像すべて引用もとは同じです。

大分県は九州の北東部に位置しています。

43_地形区分

北西部平坦~中山間地域は上図のです。

4305_地域位置図_市町村

日田市・玖珠町・九重町それぞれの一部地域になっています。


地形を見る

では、さっそく行ってみましょう!

43_地形図_01

やはり凹凸が激しいイメージですね。

画像5

北西部をアップにしました。
ここは、佐賀県で有明海に注ぐ筑後川(ちくごがわ)の上流域です。
北は南北方向にのびる山、南には台地のような地形が目立ちます。
また北西部と東部に、河川沿いの平坦地が広まっている地域がありますね。

4305_地域境界_地形図00

地域境界を入れるとこんな感じです。
南部は割れ目のような谷地形が目につきますね。

4305_地域境界_地質図00

地質図を見ると黒い実線が引いてあるので、断層のようです。
これについては、後ほど詳しく見ていこうと思います。


大地の成り立ち

この地域がどんな歴史をたどって来たのか?見ていきましょう。
ちなみにこの地域の地質はとにかく若いです!

土台となる地質はこの地域の隣接地域に見られる安山岩溶岩類で、時代は約720万年~258万年前ですから新しいですよね。

〇ステージ1:新生代第四紀更新世ジェラシアン期
氷河時代である約258万年~180万年前、火山噴火により安山岩溶岩類が形成され、一方で河川や湖沼などで砂や泥が溜まります。

4305_地域境界_地形図01

赤線で囲った黄土色が安山岩溶岩類。灰色が砂や泥などの堆積物です。

〇ステージ2:新生代第四紀更新世カラブリアン期
その後の約180万年~77万年前の期間も火山活動が起こります。安山岩溶岩類が噴出し、また当地域南東にある猪牟田(ししむた)カルデラが形成された時に噴出した火砕流が、この地域にも堆積しています。

4305_地域境界_地形図02

赤線で囲った茶色が安山岩溶岩類
薄ピンク色が火砕流堆積物です。

〇ステージ3:新生代第四紀更新世チバニアン期
つづく約77万年~13万年前の期間も火山活動!!
安山岩溶岩デイサイト(流紋岩と安山岩の中間)溶岩が噴出します。

4305_地域境界_地形図03

赤で囲った茶色が安山岩、赤茶色がデイサイトです。

〇ステージ4:新生代第四紀更新世後期~現在
そして九州地方にとっては運命の時。
約9万年前に、阿蘇火山超巨大噴火を起こしてカルデラを形成。この時の火砕流(阿蘇4火砕流)が大地を焼き尽くします。

この火砕流は山口県まで到達しており、いかに大きな噴火だったか?が想像できます。

4305_地域境界_地形図04

赤で囲ったピンク色です。
またその後は、段丘堆積物河川堆積物が溜まり、現在に至ります。各地に薄黄緑色や水色・灰色です。


今回は以上となります。
お読みいただき、ありがとうございました。


この地域の記事はコチラ👇


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?