日本に地震が多い本当の理由【災害から身を守る vol.2】日本の”災害大国”の真実とは? part2
前回は、日本には災害が起こる要素のほぼ全てが揃っているという残念な事実をお伝えしました。
今回はそれについて、もう少し突っ込んでお話ししたいと思います。
災害大国の理由
日本が災害大国な理由は、簡単にザックリ言ってしまうと
・プレートのせい
・気象条件のせい
です。
気象は、雨や雪が多いということですね。
雨や雪解けで河川水が多くなれば、山が削られ、脆くなり、崩れやすくなりますし、洪水も起きます。
プレートはニュースなどで良く聞くと思います。
簡単に説明しますと、地球表面は硬くて薄い岩盤の殻で覆われています。その殻をプレートと呼ぶのですが、このプレートは細切れで互いにひしめき合っています。このプレート全体についての理論をプレートテクトニクスと言います。詳細は別シリーズでお話しするつもりです。
このプレートのせいで、日本では地震が多いし火山も多く、地層が細切れで安定しない。断層も多いし、地震や火山のせいで地質は風化(脆くなる)しやすくなる。
気象条件についても元をたどればプレートのせいだったりしますが、難しくなるのでここではやめましょう。
では、それぞれもう少し踏み込んでお話ししましょう。
地震が多いワケ
まず次の図を見てください。
これは2003年から2013年の間に世界中で発生したマグニチュード6以上の地震です。
世界地図に震源をプロットしていて、色の違いは震源の深さの違い。
赤:60km、緑:300km、青:700kmです。
日本列島(ピンク線で囲みました)は点で塗りつぶされるほど多く、震源の深さは色々。
円グラフは回数で、日本は世界の18.5%。
日本の国土面積が世界全体の0.25%と考えると、いかに地震が多いかが分かります。
下図で示されているユーラシアプレートや北アメリカプレートは大陸プレートと呼ばれています。
また太平洋プレート、フィリピン海プレートは海洋プレートと呼ばれ、その岩盤は大陸プレートの岩盤より比重が重いそうです。
そのため大陸プレートと海洋プレートがぶつかると、海洋プレートの方が下に潜り込みます。
潜り込むと言っても岩盤と岩盤ですから、摩擦が大きいので、普段はピタッと止まっていたのが、ある時一気にズレるというイメージです。その時に地震が起こります。これが海溝型の地震です。
また海洋プレートからギュウギュウに押されるので、大陸プレートには沢山のヒビ割れ(断層)ができ、ある時それが突然ズレます。これが内陸型(直下型)地震です。
ちなみにユーラシアプレートと北アメリカプレートの境界は良く分かっていませんが、両者がせめぎ合っているのは間違いないと思います。
何よりも恐ろしいのは、4つのプレートがひしめき合っていること。
特に関東地方は大陸プレートにフィリピン海プレートが潜り、さらにその下を太平洋プレートが潜っています。
海洋プレートは古いほど海水で冷やされて比重が重くなるため、比較的新しいフィリピン海プレートの下を古い太平洋プレートが潜るんです。
この様な場所は世界的にも珍しく、日本に地震が多い理由です。
part3に続きます!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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