保育園について考えた⑩ 保育園ではなく、母親と一緒にいるべきだという意見 #生後144日目

話は前後してしまいますが、育休延長することを決める前に、読んでいた本がありました。
それは「ママがいい!」という本です。

ママがいい! 母子分離に拍車をかける保育政策のゆくえ(松居 和)

保育園ではなく、母親と一緒にいるべき、という意見。

いろんな意見を知るように意識はしていたけれど、「母親といるべき」という意見はまだ見ていませんでした。

著者は、保育の現場とかかわり、「保育者の役割」について、保育士・教育関係者・親相手に35年講演活動を行なっている方です。

本を読むきっかけになったnote。

この本を知ったのは、楓さんの記事でした。

私はこの記事を読んだ後、速攻で本屋に行って買いました。笑
保育園の入園申込の締め切りまでに読みたいと思ったからです。

読んでよかったと思えた。

この本は、全員に薦められるかというと、ちょっと難しいかも…とも思いつつ、、
でも私は読んでよかったと心から思った
今年読んでよかった本TOP5にも確実に入る。
なんなら保育の案内と一緒に、一家に一冊渡してほしい。(それは皮肉になっちゃうかもだけど…)

というのも、保育の現場の話や、行政の話がありますが、私からすると結構ショッキングな内容のものもあり、「知らない方がよかった」という人も少なからずいるんじゃないかな?と思ったのです。

現場で保育観について私に目を輝かせて教えてくれた園長たちが、最近疲れ果て、精神的に追い詰められている
(中略)
本書は、これまで私が保育の現場とかかわり、主張し、実践してきたことの集大成といえる。
盲目的に進みつつある保育のあり方を、いまいちど幸福のモノサシで計ってほしい、そんな気持ちで世に問うものである。

つまり、保育のあり方への問題提起であり、親と子が一緒にいるとこんなプラスがあるよ、と具体的に書かれているというよりは、預けることへのマイナス面が書かれているな、という印象でした。

特に、保育園に預けることを決めている方は、これを読んだら不安になるんじゃないかな、と。
でも、私はもし保育園に預ける選択をしたとしても、読んでよかったと思いました。

これを踏まえた上で、保育園選びの参考にすることもできるかもしれない
逆に言えば、育休延長を考えている方には、背中を押してもらえる一冊にもなるかもしれません。
そういう意味で、人によって捉え方は変わるかもしれません。

印象に残った言葉。

「保育園に預ければ大丈夫と思われたら、親が育たない」

これは、もうそのまんまのようなタイトルの記事を私は書いていました。
「ぁあ、私のことだ」
グサリときました。

0、一歳児に使っている税金を直接給付。
子育て支援センターに週3回ほど通ってもらう仕組みを作る。

「0、一歳児に使っている税金を直接給付というかたちで親に渡し、孤立化を避けるために保育園や児童館に併設した子育て支援センターに週3回ほど午前中だけでも通ってもらえるような仕組みを作れば、もともと預ける予定ではなかった親たちを含め、月々7万円くらいは出せる。

それだけ支給すれば、自分たちで育てようという親はまだ八割くらいはいると思う。」

これ、すごくいいなぁと思いました。

また、私はいつも保育園併設の子育て支援センターに行っています。
先日も、先生方が「表情が豊かになりましたね」とか、「いろんな角度に顔を向けて見るようになりましたね」と声をかけてくれて、とても嬉しくなりました。
そこには生後3ヶ月のときから通っていますが、一緒に成長を見ていてくれる人がいるんだな、と思えました。
これも「孤立化を防ぐ」ということですよね。

「ある日静けさの中で、無言で心を重ねてくれる人が、身近にいるかどうか」

「窓越しに雨をながめ、一緒にしゃがんで花やカタツムリをながめ、倒されてしまった積み木を「あーあ」と言って眺め、ある日静けさの中で、無言で心を重ねてくれる人が身近にいるかどうか…。
その有無で幼児期の体験はその価値が決まってくる。」

そんな、心を合わせる静かな時間が、人生を満たしてくれる。
子どもにも、そして親にも必要かもしれません。

保育園に預ける場合に、気になった点。

この本を読んで、預けることのメリット・デメリットを考えるようになりました。
そのときに、自分としてはデメリットだと思った点です。

手のかからない子が、後回しにされてしまうということ。

これは今までにもブログ等で読んだことがありました。

しばらく見ていると、保育士にとって手のかからない「いい子」が、一緒にいてもらいたい人を四六時中探しているのがわかった。
眠たい時に一緒に眠ってくれる人を探していた
(中略)
これが毎日続くとしたら…。
人類にとって、あってはならない風景だと、思えてきた。

もし、自分の子だったら…。
読んでいて胸が痛くなりました。

一対一の愛着関係が必要。

保育園では、保育士の配置基準があります。
0歳で子ども三人に保育士一人。
1〜2歳の子ども六人に保育士一人。
私は、これがどうしても引っかかりました
上記のような「手のかからない子が後回しにされてしまう」という問題も、それにあたるかと思います。
(念のため書きますが、これは保育士さんのせいではありません。仕組みの問題です。)

以前、子育て広場で一時預かりを利用したときのことを書きました。

私が利用した広場では、一時預かりでは必ず担当の方がついて、一対一で子どもを見てくれます
手厚い対応だと感じ、迎えに行った後もコミュニケーションが取れて、とても安心できました。
また、どんな施設なのか、保育士さんの人柄や対応を見て、預けるかを決めることができるのも、とてもいいと思っています。
保育園に預けるよりも、この形の方が、自分に合っていると思いました。


長くなってしまいましたが…
特に保育園をどうするか悩まれている方には、是非読んでもらえたらなと思います。

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