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ロンドン・ロックダウン12週目:イギリスの住宅事情【無料公開】&エスニック料理の日々🍳

昨年の今ごろはちょうど日本に一時帰国して、着物産地を巡ったり家族や友達に会ったりして楽しんでいました。それが今年は…(笑)。「次はいつ日本に帰れるのかしら~?」と思う日々です😅

イングランドでは土曜日(2020年6月13日)から「単身者は他の1世帯とだけ交流ができ、宿泊しても良い」ということになりました。自分の世帯と別の1世帯でつくる空間は「サポート・バブル(支援の安全圏)」と呼ばれ、あたかも1つの世帯のように自由に交流できるのです。

これは、15日から一般的なショップがすべて再開するのを受け、「洋服や雑貨は買いに行けるようになるのに、いまだ恋人や家族と屋内で会えないってどうなの⁉」という批判が高まっていたから。

日本と同じくイギリスも単身世帯は少なくありません。とくに若者や高齢者は孤独を感じやすく、重症化すればメンタルヘルスなどの問題につながります。イギリスはこれを深刻に受け止め、2018年には世界で初めて「孤独問題担当大臣」という役職を設置したほど。ふだんからそういう問題があるのに、ロックダウンで4か月間も他人と切り離された状態になれば…😰ですから、今回許可された「サポート・バブル」の形成は、他世帯と心身ともに助け合えるチャンスと言えます。

ちなみに一方で、イギリスのとくに都市部ではシェアハウスやシェアフラット(イギリスではマンションやアパートを「フラット」と呼びます)という他人との共同生活をしている人も多いのです。個室(寝室)がそれぞれにあって、リビングルーム、キッチン、バストイレが共同というのが一般的。うまく行けば助け合いになるのでしょうが、全員がステイホームしていると距離が近すぎてシェアメイトとの関係がギスギスしたり、「ストレスで気が狂いそうになる」とこれまたメンタルを病む人も…。”孤独”とはまた逆の”密だからこその悩み”…人と心地よい距離を保つってむずかしいですね💦

もうひとつ住宅ネタを。これまた日本と同じくイギリスにも公営住宅があり、安く借りることができます(一定期間以上住めば購入も可能)。たとえばロンドン市内の2ベッドルームフラット(日本の2DK)なら通常は月20万円前後かかるところ、公営住宅なら10万円以下に抑えられることも。そんなわけで「住めるものなら住みたい」人が多いとはいえ、シングルペアレントなどの経済的に困窮している人などに優先的に割り当てられる上、ロンドンのように激戦区だとたとえ申請条件を満たしても10年待ち、みたいなことが珍しくありません。

なお、公営住宅には一軒家タイプもタワーマンションタイプもありますが、上の記事に紹介されているのは、部屋に洗濯機置き場のない高層マンション(このタイプは今ではすごく珍しいです)。マンション内には共有の洗濯機があるのですが80世帯に対して5台しかないし、ソーシャルディスタンスを取りにくいのでなかなか利用できず…💦

そこで、地元のコインランドリーがこのマンションから回収・配達のサービスを始めたというニュースでした。初回は完全無料、次回からはランドリー料金だけ請求(回収と配達は無料)。高齢者や糖尿病などの持病があって人の近くに行くのが心配…という人にはありがたいサービスだと思います。

イギリスの住宅といえばヴィクトリアン様式などの優雅な建物が紹介されがちですが、本当にいろんな暮らしがあります。それぞれに良さがあって、ときには不便な部分もあって…という点が面白いです😄

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