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かつて、ヨーロッパはイスラム世界に恋をしていた:大英博物館『Inspired by the East』展

「欧米 vs. 中東」「キリスト教 vs. イスラム」。そんな構図が一般化されて久しいかと。ヨーロッパの芸術家や富裕層が中国や日本の文化を珍重していたことは有名ですが、同じようにヨーロッパや北米の人たちがイスラム世界に恋焦がれていた時代のことは今ではあまり語られません。

そこに焦点を当てたのが大英博物館の『Inspired by the east: how the Islamic world influenced western art』。さすがというか、日本の春画展を大成功させたり、最近では漫画展を開催したりと、常に大胆なテーマに挑むのが実に大英博物館らしい。そこに「政治上のいさかいを超越した文化交流」という平和のメッセージが込められているのは言うまでもないでしょう。さて、どんな切り口でこのテーマを扱ったのか、わくわくしながら見てきました😚

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