【映画】 『窮鼠はチーズの夢を見る』 どうしようもなく惹かれてしまう葛藤とその行き先
以前noteで取り上げたことのある映画
『窮鼠はチーズの夢を見る』
予告を見て、大倉忠義さんの視線、佇まいに
一瞬で恋に落ちる感覚に陥ったこの作品。
Amazonプライムで配信がスタートしたので
観てきました。https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08QGL7GPD/ref=atv_dp_share_cu_r
いや〜〜〜〜
とても良かったです。
予告の雰囲気そのままに、
やっぱり大倉さんの演じる主人公の恭一は魅力的で
その恭一を一途に想う今ヶ瀬(成田凌)の気持ちに
引き込まれてしまう。
全体を通して静か、台詞も少ないだけに
余計に表情、動きに見て取れる感情の起伏や強さが際立ち
一言一言が凄く刺さります。
〜〜〜〜〜〜〜以下ネタバレ含みます〜〜〜〜〜〜〜〜
恭一(大倉忠義)は既婚で奥さんがいながらも
複数の女性と関係を持っている。
好意を寄せられたら断れない。
普通に考えたらクズなんだけど
そういう嫌悪は抱かずに見れたのは
やっぱり演じたのが彼だからだろうなと思ってしまう。
(天性で人を惹きつけてしまう人、
その雰囲気を見事に演じているというか...)
それから今ヶ瀬(成田凌)。
恭一に対する抑えきれない想いと葛藤が
凄く伝わってきて胸が痛くなる。
恭一の元カノ・夏生に"粘着"と表現されてたけど
この映画全体に、
その逃れられない感情に浸されるような
ウェットさが漂っているように感じました。
ずっと一方的だった今ヶ瀬の恋だったけど
一途な気持ちに恭一も少しずつ心を開いていって
やっと、一緒になろうと決意した時に
今ヶ瀬は姿を消してしまった。
でもラスト、受け身ばかりだった恭一が初めて
今ヶ瀬を待ちたいと言ったのには
グッときましたね。
一人の部屋、いつも今ヶ瀬が座っていた椅子に
座る恭一のシーンで映画は終わってしまいました。
2人がどうなったのか結末は分からないけど
余韻の残るとても素敵な映画でした。
きっと今ヶ瀬は幸せが怖かったんだろうなと、
私は解釈しました。
幸せや不安って表裏一体な所があると思うので。
幸せも好きも目に見えないし
不確定なものだから。
好きすぎて、支配したくなってしまう気持ちと
相手を縛りたくない、自由にしたい気持ちと。
そういう、単純ではない人の気持ちを現している作品。
公開当初から、2人の体当たりな演技が話題になっていましたが
視聴して、それは予想以上に凄かったです。
なので視聴する際はそこだけ、気をつけてください。笑
どうしようもなく惹かれてしまう
この感情の行く先は、幸せに繋がるのか。
私自身、気になるテーマであります。
(答えの出ない映画の終わり方は、
思考を巡らせる余地があって好きです。)
長くなりましたが
本日もお読みいただきありがとうございました✨
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