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はじめて「スクラム」をやることになったら読む本!「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK」を読んでみた

こんにちは、デザイナーのゆりくるです。
今回は、「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK スクラムチームではじめるアジャイル開発」で学んだことをまとめていこうと思います。

はじめに

デジタルプロダクト(ソフトウェア)を作る際に重要なこと。それは「課題に対して目標を達成し、成果を上げ続ける」こと。

それらを実現するために、「何のために作るのか」を明らかにし、「現在作っているものが本当に成果を実現できているのか」を細かく確認しながら進めていくことが重要です。

成果を最大化させるための方法の一つに、アジャイル開発があります。


アジャイル開発とは

アジャイル開発の特徴は、以下があります。

●関係者は目的の達成のためにお互いに協力し合いながら進める
●一度にまとめてではなく少しずつ作り、早い段階から実際に動作するものを届け続けて評価を繰り返す
●利用者の反応や関係者からのフィードバックを継続的に得ながら、作っているもの自体や計画を調整する

重要なもの、 リスクの高いものほど先に作り、そうでないものは後回しにするなど優先順位の基準を設けて計画を行うことで、そのプロダクトの成果を最大化していきます。


スクラムとは

スクラムは、アジャイル開発手法の1つです。
スクラムには以下の特徴があります。

●要求を価値やリスクや必要性を基準にして並べ替えて、その順にプロダクトを作ることで成果を最大化します
●スクラムでは固定の短い時間に区切って作業を進めます。
●現在の状況や問題点を常に明らかにします。
●定期的に進捗状況や作っているプロダクトで期待されている成果を得られるのか、仕事の進め方に問題がないかどうかを確認します。
●やり方に問題があったり、もっとうまくできる方法があったりすれば、やり方そのものを変えます。

スクラムのルールはスクラムガイド (https://www.scrumguides.org/)で定義されています。(2010年に初版が公開され、以降1〜2年おきに内容が改訂されています)


プロダクトバックログ

プロダクトに必要な機能や要求、事項、修正などをリストにしたものをプロダクトバックログと呼びます。

プロダクトバックログの特徴は、
絶えず要求が変わったり、 新たな要求が追加された場合に作る順番やタスクを分岐するなど、状況に合わせて優先度を決める際に便利です。

そのため、プロダクトバックログは、一度作って順番に並べ替えたら完成ではなく、常に更新を続けている状態を保つ必要があります。

プロダクトバックログの項目の書き方にはとくに決まりはありませんが、 ユーザーストーリーと呼ばれる形式で書くことが多いようです。

ユーザーストーリーの本は、こちら↓がおすすめです。(エンジニアさんから教えて頂きました🙌)

それでは、スクラムを行う際のチームの役割・ロールを紹介します。


スクラムチーム

スクラムに携わるチームには、3つの役割・ロールがあります。

プロダクトオーナー

プロダクトバックログ項目の並び順などを最終決定する最高責任者。
適任者は「プロダクトに責任を持ち、プロダクトの価値を最大化させることに対して熱心に考えてくれる人」。そういった熱意を持った人を任命することが必要です。

開発チーム

プロダクトの開発を行うチーム。主に、デザイナー、エンジニアが該当します。
プロダクトオーナーが順位づけしたプロダクトバックログの項目を実際に開発していくチームを指します。

スクラムマスター

プロダクトをうまく作れるようにプロダクトオーナーや開発チームを支えるのが、 スクラムマスターです。スクラムをチームでうまく回るように立ち回る人物を指します。


計画について

スプリント

スクラムでは1週間〜最長1か月までの固定の期間に区切って、 繰り返し開発を行います。この固定の期間のことをスプリントと呼びます。

開発チームは、この期間の中で、計画、設計、開発、テストなどプロダクトバックログ項目を完成させるのに必要な作業すべてを行います。

期間を決めるメリット
・開発チームにリズムができて集中できるようになる
・全体のゴールに対する進捗が把握しやすくなる
・リスクに対応しやすくなる

スプリントプランニング

実際にスプリントで何を作るのか、どのように作るのかを計画する必要があります。それを、スプリントプランニングと呼びます。

スプリントプランニングでは、スプリントにて何を達成するのかを決めるスプリントゴールを決め、期間内で開発するプロダクトバックログ項目を選択する。また、選択した項目を実現するのに必要な作業に分解するための計画会議を行います。

デイリースクラム

デイリースクラムは、ゴールの達成に向けて進んでいるか毎日状況を把握するための開発チームのための会議です。

デイリースクラムで行うこと
●昨日の作業報告
●今日の計画報告
●スプリントゴールを達成するうえで、障害となるものがあるか?

インクリメントを作る

インクリメントとは、完成したバックログのスプリントゴールを満たした、成果物をさします。多くの場合は、リリース可能であるという条件を満たしたものを指します。
また、プロダクトオーナーと開発チームが共通の「完成」の定義を持つことも必要です。

スプリントレビュー

スプリントレビューでは、開発チームがスプリント中に完成させたインクリメントを実際に報告します。 スプリントレビューで議論した内容は、必要に応じてプロダクトバックログに反映します。

スプリントレビューで行うこと
●スプリントで完成しなかったプロダクトバックログの項目について説明する
●スプリントでうまくいかなかったことや直面した問題点、解決した方法について議論する
●プロダクトオーナーがプロダクトの状況やビジネスの環境について説明する
●プロダクトバックログに追加すべき項目の有無について議論する
●プロダクトの開発を進めるうえで問題となる事項について議論する
●現在の進捗を踏まえて、リリース日や完了日を予測する

スプリントレビューのあとにスプリント内の最後のイベントであるスプリントレトロスペクティブを行います。

スプリントレトロスペクティブ

直近のスプリントでの開発に関わる活動において振り返りを行い、次回のスプリント以降のアクションアイテムを決めます。そうして、もっと成果を出せるように自分たちの仕事のやり方を改善していきます。

●もっとうまく仕事を進められるようにカイゼンを繰り返す
●バグを直すのではなく、 バグが生まれるプロセスを直す
●人、関係、プロセス、ツールなどの観点で今回のスプリントを検査する
● うまくいったこと、 今後の改善点を整理する
●今後のアクションプランを作る
●一度にたくさんのことを変更しようとしない


まとめ

以上が、スクラムの基本です。

スクラムを活用して良い結果を生むには、 スクラムの5つの価値基準を取り入れて実践していく必要があります。

5つの価値基準
確約
:それぞれの人がゴールの達成に全力を尽くすことを確約する
勇気:正しいことをする勇気を持ち、 困難な問題に取り組む
集中:全員がスプリントでの作業やゴールの達成に集中する
公開:すべての仕事や問題を公開することに合意する
尊敬:お互いを能力ある個人として尊敬する

チーム全体が、5つの基準を踏まえて行動できることで、信頼関係が築けていくのではないかと思いました。開発において、重要なことはチーム連携・信頼関係。それが、より良いプロダクトに成長していくのではないかと考えます。

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