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詩、物語

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自作の詩と物語を集めてみました。
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記事一覧

[声劇台本]バイオハザード

みゆ「アキくん、待たせちゃってごめんね!」 アキ「あ、みゆ。あのさ……実は、この後急に仕…

由良瓏砂
2か月前
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[声劇台本]クリニック

先月から毎週水曜22時頃より、ダメイドナナの新人声優さんたち中心に、Xのスペースにて発声や…

由良瓏砂
2か月前
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[夢幻小説]中庭の少女

教室は、いつものように賑わっている。 わたしはひっそりと、自分の席についた。 寝不足の目に…

由良瓏砂
2年前
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ラルヴァ~仮面の見せる夢~

神父様、私の告白を聞いて下さいますか? 聞いて下さいますよね。 ええ、そうなんです。 お医…

由良瓏砂
3年前
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透明な夜、君を迎えに 第六話

新しい曲はいつも、天から降ってくる。 どうして天なのか、どうして降ってくるのか。 地から湧…

由良瓏砂
3年前
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透明な夜、君を迎えに 第五話

死体をバラバラにする、ってひどく残虐な行為に思える。 余程相手に強い恨みを持っているのだ…

由良瓏砂
3年前
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透明な夜、君を迎えに 第四話

その夜、カレは何時間経っても帰ってこなかった。 あんまりだ、と思う。 わたしの両腕の傷の治りは、順調だった。 それは外科医の父親の仕事を見覚えた、カレの手当てが適切だった為だ。 だが、日常生活を送るのに、手指が使えないというのは、想像を絶する不便さだった。 幸い、左足を切り付けられた時は、わたしが意識を失い、地面に倒れ込んだ為、ナイフの刃は表面を掠ったに過ぎず、歩行には支障はなかった。 わたしにとって一番のネックとなったのは、トイレだった。 考えても見て欲しい。 花も恥じ

透明な夜、君を迎えに 第三話

カレは、自分のことをあまり喋らない。 まあ、それも当然か。 連続殺人犯になるような人生な…

由良瓏砂
3年前
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がんじがらめ

夜鶯の告げる真空の奇跡 指先から全神経を繰り出して 耳を欹てる 白く細い糸の絡まり縺れ 月と…

由良瓏砂
3年前
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暗景

小説の続きを書こうと思ったのですが、今日はちょっと寝不足でガソリン切れ。 なので箸休め的…

由良瓏砂
3年前
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透明な夜、君を迎えに 第二話

暗い淵から浮かび上がってきた意識が最初に感じたのは、瞼に当たる光の感触だった。 「んぅ……

由良瓏砂
3年前
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透明な夜、君を迎えに 第一話

※タイトルと内容が合わなくなってきたので、タイトル変更しました。 昨日、野毛のゴシックバ…

由良瓏砂
3年前
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ペルセフォネ

柘榴の実がはぜ割れる音が聞こえた 冥界の記憶が蘇る 封じ込めていた感情、忌まわしい出来事 …

由良瓏砂
3年前
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恐るべき子供たち

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。 本年も宜しくお願い致します。 近々、noteを始めてすぐから企んでいた、クトゥルフ関係の友人たち・・・というのはおこがましい、《哲学者の薔薇園》のお客様たちとの、クトゥルフリレー小説を始動します。 プロを含む、名状し難い書き手が揃っておりますので、どうぞお楽しみに!! さて、今回掲載するのは、大大大好きなジャン・コクトーの「恐るべき子供たち」から、タイトルだけ借りた詩。 画像は、「カルネヴァール展」の時の、人形用仮面を手に