僕がリクルートを辞めてコーヒー屋を始めた理由
こんにちは。川野優馬といいます。
ちょうど7月で、リクルートを退職し、LIGHT UP COFFEEを法人化してから2年が経ちました。
この機会に、リクルートでの経験や、起業への思いを整理してみたいと思います。
仕事の仕方を学びたくて入ったリクルート
もともと大学生時代に吉祥寺にオープンしたLIGHT UP COFFEE。
素材にこだわったコーヒーを広めて、生産者も消費者も豊かになるサイクルを作りたい、との思いで、とにかく美味しさと向き合っていました。
美味しいコーヒーを通して日常を明るくする(=LIGHT UP)がコンセプトです。
そのままコーヒー一本で進んでもよかったものの、大きく何かを動かすことの実像が何もない状態だった僕は、社会経験も積みたいと思って、気になる企業の面接にいくつか挑みました。
その中で1社、商社やコンサルの面接に比べて、圧倒的に刺激的な面接だったのがリクルートでした。
「人」を知ること
僕はドリップしたコーヒーを水筒に入れて面接に行き、飲んでもらいながら、ひたすらエチオピアのコーヒーの魅力について語りました。
豆の話しかした覚えないのに最終面接とか大丈夫かこの会社!笑
最終面接では、優しい雰囲気の若い人事部長が、「それはなんで?」をキレキレに繰り返しながら、ひたすら僕の原体験を掘り下げて思いや行動の源泉をさぐる、心理分析のような会話でした。
自己分析もしていなかった僕は、そこで自分を正しく理解することの大事さを知り、同時に人の本質を理解して論理的に選考を行うリクルートの「人を正しく大切にする」スタンスに魅力を感じました。
そして一風変わった面接が終わると、また連絡します、と言われ、別の部屋で待っていたら、隠れていた別の2人に花束を渡されて内定でした。
リクルートで学んだこと
副業OKなリクルートでは、大学時代からやっていたLIGHT UP COFFEEの経営をしながら働いていました。
最初はエンジニア研修。研修中に豆を挽いて何度も怒られましたが、講師や同期にドリップしたコーヒーをあげて仲良くやってました。
▲僕のデスク。
3ヶ月の猛烈な詰め込みでエンジニア力を身につけた後は、リクルートライフスタイルという、じゃらんやホットペッパーをやっている事業会社に行って、UXデザイナーという肩書きのもと、WEBサービスの数字改善を主にディレクター業務をしていました。
一番得たものは、仕事を進める「順番」と「ロジック」
まずはじめに、丸1週間かけてあらゆるデータを見ながら、そのサービスの気になる点を書き出していきました。
押して欲しいボタンがここでは押されてない、とかそんな細かいところから、そもそもこの商品でいいのか、この打ち出し方でいいのか、という色んなレイヤーの仮説を出していき、そこからその課題や理由を見つけ、工数や効果見立てと合わせて優先度を付けていきます。
IT業界では当たり前のサイクルのようでしたが、僕は初めてだったので、そこでロジカルに考える癖がつきました。
「そもそもそれって〜、」とすぐに前提を詰めてくるし、「それでおまえはなにをしたいの?」とやたらと意思を確認してくる変な会社でしたが、
「優しいのに鋭い。芯があるのに柔らかい。」
この会社は、そんなイメージでした。
コーヒーショップをやりながら勤務できたことはもちろん、社内でコーヒー売ったり(3フロアに僕のコーヒースペースも作ってもらいました笑)、会議に出れればあとはどこで作業していても良かったり(こっそり店で焙煎しながらリモートワークしてたのは秘密です)、筋が通っていればやりたいことはやらせてもらえる、スゴイ会社でした。
それでもやりたいことはリアルの仕事でした。
体験をつくるUXデザイナーなのに(UX =User Experience)、画面の数字だけを見ていることに自分の中で葛藤があり、新規事業の部署に移った後、ちょうど2年前に退職しました。
辞める時も、それはこの会社を使ってできない夢なのか?と何度も聞かれ、自分の道への背中を押してくれる形で退職後の道を応援してくれました。
ITの力や業務スキル、ロジカルさ、分析力、たぶん、どんな力もいろんな会社で身につくけど、そのスキルを何に使うのか?、自分は何をやりたいのか?、何が楽しいのか?
リアル店舗でコーヒーを追求しながら、ITの仕事もしていたその矛盾の狭間で、自分の意思が明確になりました。
本当にやりたいことは、コーヒーで人を幸せにすること。
リアルな場所での変化や笑顔が原動力。
起業するか就職するか
会社に入ることは良いことです。
起業しようと悩んでいる人は、思ったらまず始めてみることも大事だけど、一方で会社に入って学ぶことも多い。
毎月決まった時間働けば、給料がもらえる。これ相当ヤバイ。
そして、仲間もスキルも身につく...。やりたいことは会社でだってできる。
起業することが全てではない。ワクワクしながら働く、そんな場所を見つけることが一番大切だと思います。
コーヒーの世界は大変ですが、ワクワクだらけです。
とにかく美味しい。香ばしいとかそういう美味しさじゃなくて、ストロベリーの味がしたり、マンゴーの甘さがあったり、素材を突き詰めると色とりどりで個性が面白い。
しかもなんでその個性があるかと突き詰めると、その土地の歴史だったり、代々の生産者の思いだったり。
そんな地理的にも文化的にも遠く離れた農家の力を、美味しさを軸に橋渡しできるって面白い。
苦い眠気覚ましとしてのコーヒーではなくて、インスピレーションが湧いて視界が明るくなる、そんな美味しさを通して、いろんな「働く人」を元気にしたいと思っています。
みなさんも、一緒に何かにワクワクしながら仕事をしていきませんか。
川野優馬
LIGHT UP COFFEE
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さいごに
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