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【経営を学び直し】ポーターの5フォースで資格の活用法を考えてみる♯106


子連れMBAというラーニングコミュニティで活動をしていますが、この夏から、会員向けのビジネススクール動画のキュレーションを仲間とやっています。

先日YouTube登録者数5万人超の経営学者、中川功一先生をゲストに迎え、ライブ講義をしていただきましたが、その時のテーマが
「ポーターの5要因分析の理論でキャリア戦略を考える」
(詳細は前回の記事を参照)。

今回は、これを自分のキャリアにあてはめ、考えてみました。
私自身、京都で、不動産業を営む両親の事業の承継中。
合わせて、20代は人材育成、組織風土、そして30代は子育て世代のキャリア支援に携わっていたこともあり、"人や組織の内面を強くする"といったライフテーマを持っています。
これらと、不動産業とを掛け合わせた事業を育てたいと、パラレルワークに挑戦中(大家業×高校教員×キャリア支援×2児の母)。
詳細はこちらの自己紹介に書いています。

さて、パラレルワーカーとして、いくつかの軸があるので、
今回は先日合格した国家資格キャリアコンサルタント試験の活かし方を題材に。

なお、中川先生は、ポーターの5要因分析は、カネを稼ぐためのものであり、キャリアをすべてポーターの5要因分析だけで考えることはできないとおっしゃっています。(キャリアはカネのためだけに築くものではなく、人生を豊かにするといった目的があるから)。ただし、安定的な収入を得る点でポーターの5要因分析は活用できると述べておられました。
独立系キャリアコンサルタントとして、資格を活かし、
自分の収入の軸を追加するといった前提で、ポーターの5要因分析のスキームを活用したいと思います。

①競合他社

キャリアコンサルタント登録センターによると、キャリアコンサルタント登録者数は75,137人(2024.8月時点)。8万人弱の競合がいる。

②新規参入

参入障壁は一応はある。
一般的にはキャリアコンサルタント養成講座を受講し、その修了者が、国家試験の受験対象者となる。養成講座を修了するうえで、まとまった金額、一定の期間を要すので、試験を受ける上でのハードルはあり。ただし、教育訓練給付金の対象のため、条件を満たせば国から給付金が出る。
なお試験の合格率は第26回で学科、実技ともに約6割
※試験団体ごとに合格率は異なる

③代替品

キャリアコンサルタントには名称独占はあれど独占業務が無い。
つまり、キャリアコンサルタントと名のならければ、キャリア相談に対応することができる。
キャリアの相談先としても、例えば友人、上司、同僚etc、相談先は身近なところにもあり、わざわざキャリアコンサルタントに相談に行く人も少ないと思われる。
こんなデータもある。
労働政策研究報告書No.191 「キャリアコンサルティングの実態、効果および潜在的ニーズ―相談経験者1,117名等の調査結果より」|労働政策研究・研修機構(JILPT)によると、回答者のうちキャリアコンサルティング経験ありと答えた人の割合はたったの11.2%。
代替品は多岐に及ぶ。

④売り手

資格に関する費用と言えば、キャリコン協議会への登録料、更新料が最低限、固定費としてかかる。価格交渉は難しい。ただ、事務所を借りたり、いきなり事業拡大をしようとしなければ、追加でまとまった費用がかかるわけではない。

⑤買い手

労働政策研究報告書No.191 「キャリアコンサルティングの実態、効果および潜在的ニーズ―相談経験者1,117名等の調査結果より」|労働政策研究・研修機構(JILPT)によると、相談場所・機関については、こんなデータがある。
(1)大企業に勤める者、正規就労者、勤続年数が長い者、役職者、年収が高い者→「企業内」
(2)中小企業に勤める者、非正規就労者、勤続年数が短い者、役職なし、年収が低い者→「公的機関」
(3)自発的なキャリア計画・能力向上に関心があり、転職志向・独立志向を持つ者→「企業外」
例えば、(1)や(2)に該当する人であれば、
キャリアコンサルティング=無料で相談できるものと捉えている人も多いと考えられる。
自己研鑽でやっているサンプルセッションでも
キャリアコンサルタントのスキルである、傾聴やキャリア理論の専門的知識そのものに価値を感じる人はそれほど多くない印象を受けている。
また「答えはクライアントの中にある」ことを理解していない人も多く、傾聴の時間はムダと捉え、答え、ノウハウのみを欲しがる人もいる。ただし、サンプルセッションを受けるクライアントが「自発的なキャリア計画、能力向上」に関心があるかと言われると、そういうわけでもなさそう。
働いていれば誰しもキャリアに関する悩みを抱くことはあるはずだが、
顧客は誰でもいいわけではなく、いかに、自律的なキャリアを築こうと努力し、キャリアコンサルタンティングに価値を感じる顧客を見つけてくるかがポイント。

対応策

ポイントは「代替品」と「買い手」にある。
共通点は、代替品と異なるキャリアコンサルタントが保有する専門知識や技能をいかに強調するか。そしてそれを価値と感じる「買い手」にリーチすること。
自発的なキャリア計画・能力向上に関心があり、転職志向・独立志向を持つ者の多くは「企業外」のキャリアコンサルタントに相談するといった傾向を見ると、自律的なキャリア志向の層といかに結びつきを得るかがポイント。
もしくはパイを広げるうえでは、「自分のキャリアを会社に委ねている」と人たちへの啓蒙も一つの手だと考えられる。

また、先輩キャリコンからは、資格の掛け合わせでキャリコンとしてのキャリアを築いているという人も多いと聞く。
ただ、キャリコンの資格取得や維持にもコストがかかることを考えると闇雲にとるわけにもいかない。
むしろ自分の経験のなかから掛け合わせ、専門性を身に着けられないかと考えると、やはり私の強みは、子育て中であり、会社員も教員も専業主婦(転勤妻・駐在妻)もパラレルワークもアトツギも様々な立場を経験しているということか。対象を絞るのであれば、子育て世代が相性がいい。
一部、自分の持つノウハウを書き出してみると・・・

①時間活用術
ノウハウを形式知化しており、複数回、行政主催の講演でも講演経験があり、新聞の特集にも取材いただいたことがある。

多くの子育て世代のペインが「時間制約」にあることを考えると、この経験、ノウハウとの掛け合わせは有効か。

②駐在妻、転勤妻経験
30代、7年間で転勤5回、イギリスの駐在帯同経験もある。
転勤妻、駐在妻の友人と話していて、キャリア志向の強い人ほど、パートナーの転勤、駐在大きなキャリアの転機として捉え、不安を感じている人が多いと感じる。孤独感をおぼえる人もいる。
その気持ちを理解した上で、相談にも乗れそう

市場の分析や、差別化できる点の深堀などはまだまだできそうだし、
対応策も実走できるところまで落とし込みはできていないけれど・・・
ひとまず、今の時点でのアウトプットでした。

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