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2023 日展〜国立新美術館にて〜


私は小学生の頃、父親に連れられて上野の美術館や博物館に時々行っていました。

父は特別、美術が好きというわけではなかったと思うのですが、田舎に住んで、時折都会を訪れる楽しみの一つが、美術鑑賞だったように思います。

その後私は、大学生になり都会暮らしを始め気がつくと年に1〜2回、都内の美術館に足を運んでいました。

秋になると日展を必ず確かめて日程が合えば美術館に行っていました。


さて、子育てを挟んで数十年が過ぎ、今年も10月を過ぎるころ、日展が気になりネットで調べてみると、チケットのプレゼントをしているようでした。

まぁ、当たらないだろうけど、とあまり期待せずに申し込んでみたら、数日後、なんと『おめでとうございます』メールが届きました。

赤に白字のシンプルなポスター


これは、もういくしかありません。



久しぶりの六本木。

まず六本木ヒルズにこんにちは。


次は東京ミッドタウンに、ご挨拶。



国立新美術館には何度も来ているけど、何年も前だし、道を覚えているかしら、、、。
と、不安でしたが、地下鉄を降り、歩き始めると身体が覚えていて、、。




たっぷりと秋の日差しをあびた木々、黒田紀章さん設計の流れるような曲線を生かしたガラス張りの国立新美術館に無事に着きました。



日展は、日本画、洋画、彫刻、工芸、書の5部門に分かれていて、私がみた日本画だけでも24ブースに分かれて縦横2メートル四方もあるような作品達が、圧倒的な熱量で迫って来ました。


その中の撮影可で印象的な作品を記録として残します。


◎日本画

舟屋 竹内昌治氏 作

海辺の小さい港町で生まれた私は舟や海のある風景に郷愁を感じます。日のない家屋から見た海は、輝いています。

白と黒のコントラスト、中央に向かうような構図も、視線が海の煌めきをおってしまいます。両脇の柵にかけられたのは魚を取る網でしょうか。 
海の潮の香りが漂ってきそうです。



地球のドラマ  古澤洋子氏 作


深い地層の上に街が乗っかているような、この絵を見た時、
「そうだよ、忘れちゃいけない、私たちは地球に住んでいる生物の一つでしかない。この大地に何か起こったら足元から崩れ去ってしまうようなはかない存在なのだ。」
そんなことを気づかせくれました。


◎工芸

刺繍 こぎん刺し
星祭りの夜
梅澤優子氏 作

私は刺繍を少しやっています。日展ではパッチワークや織物の作品は見かけたのですが、刺繍の作品は初めてみました。

こぎんざしの夜空を猫が窓辺から見ています。街の灯りや星空、家の中の様子が細かな刺繍で表現されています。
作品の中の世界にいざなわれるような、いつまでも、みていたい作品でした。


津軽こぎん刺し
鏡の国の夜明け
松田千穂氏 作


暗い夜空から一筋の朝日でしょうか、光がさしてそれがだんだんと大きくなって、鏡に反射して何重にも輝いて複雑な線を描いている。それを細かなこぎん刺しの模様で刺しています。これもずっと見ていたい作品でした。



そうして、ちょっと遅めのランチを地下のカフェで取りました。




ランチは
ビーフストロガノフ

カフェのサイトより

ちょっと量が多いかなと思ったけど、温かくてコクのあるビーフとソースの味わいがお腹にスルスルと。





エスカレーター脇のショップで江戸風の伝承折り紙を購入しました。このビニールのバックも国立新美術館のオリジナルデザインがかわいくて。


ツワブキ

帰り道の歩道で見つけた、今年初めて見た、ツワブキ。


おつかれさま。
また、ね。


◎今日も最後までお読み頂きありがとうございました。


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